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スターリング城の歴史
アン女王の庭(Queen Anne Gardens)

スターリング城の歴史

スターリング城は、キャッスルヒルと呼ばれる火山岩の岩山の頂上に建っています。同じ火山岩に聳え立つエジンバラ城と似ている印象を受けます。

スターリング城は、三方を険しい断崖に囲まれた天然の要塞で、あらゆる方向に素晴らしい景色を望むことができます。

古代ローマ時代から戦略的に重要な場所だったと信じられていますが、中世後期以前までの歴史には多くの謎が残されています。

スターリング城の最初の記録は、スコットランド国王アレグザンダー1世(1078-1124)が1124年にこの地で没したというものです。

13世紀から14世紀にかけて起きたスコットランドとイングランドの戦争の間に、スターリン城の所有は、スコットランドとイングランドの間で行ったり来たりしました。

このスコットランド独立戦争の歴史は、メル・ギブソン主演のハリウッド映画「ブレーブハート」で描かれているので、聞いたことのある方も多いと思います。

【イギリス】エジンバラから日帰り旅行可能な美しい街(西部編1):スコットランド独立戦争の舞台&美しいお城のある街、スターリング
(画像=<スターリング城からのバノックバーンの戦いの戦場の眺め>、『たびこふれ』より引用)

スターリング城からは、スコットランドとイングランドの戦いの繰り広げられた戦場であるスターリング橋の戦い(1297年)、そしてスコットランドの独立を勝ち取ったバノックバーンの戦い(1314年)の戦場を望むことができます。

【イギリス】エジンバラから日帰り旅行可能な美しい街(西部編1):スコットランド独立戦争の舞台&美しいお城のある街、スターリング
(画像=<城前広場にあるロバート・ザ・ブルースの銅像>、『たびこふれ』より引用)

スコットランド城の城門前には、バノックバーンの戦いの勝利によりスコットランドの独立を勝ち取った、スコットランド王・ロバート・ザ・ブルース(1274-1329)の像が雄々しく立っています。

スターリング城は、このバノックバーンの戦いの後に、二度とイングランドに要塞として利用されないようにと、当時の城は破壊されたという驚きの歴史があります。

そのため、今見ることのできるスターリング城の大部分は15世紀から16世紀にかけて、スコットランド王家の居城として再建されたものです。

スターリング城は、スコットランド女王メアリー・ステュアート(1542-1587)の戴冠式が行われ、またほとんどのスコットランド君主が住んだことのある、スコットランド王室の歴史上大切な城です。

アン女王の庭(Queen Anne Gardens)

【イギリス】エジンバラから日帰り旅行可能な美しい街(西部編1):スコットランド独立戦争の舞台&美しいお城のある街、スターリング
(画像=<アン女王の庭>、『たびこふれ』より引用)

アン女王 (1665-1714)は、スコットランドのステュアート朝最後の君主で、同時にグレートブリテン王国の初代国王です。15世紀に作られた沢山の花が咲く庭園が、城門をくぐると左側にあります。

王宮 (Royal Palace)

【イギリス】エジンバラから日帰り旅行可能な美しい街(西部編1):スコットランド独立戦争の舞台&美しいお城のある街、スターリング
(画像=<アン女王の庭からみる王宮>、『たびこふれ』より引用)

ジェームズ5世(1512-1542)が、メアリー・オブ・ギーズ (1515-1560) をフランスから妃として迎えるにあたって建てた華やかなルネッサンス様式のロイヤルパレス(王宮)は、1542年に完成しました。ブリテン島の最初のルネッサンスの宮殿です。

イングランドのエリザベス1世 (1533-1602) に処刑された悲劇のスコットランド女王・メアリー・ステュアート(1542- 1587) が幼少期を過ごしました。またその息子で、イングランドとスコットランド両国の王位を継いだ「平和王」ジェームズ6世(イングランドではジェームズ1世:1567-1625)が教育を受けたのもこの王宮です。

【イギリス】エジンバラから日帰り旅行可能な美しい街(西部編1):スコットランド独立戦争の舞台&美しいお城のある街、スターリング
(画像=<王宮の入り口>、『たびこふれ』より引用)

王宮の中庭にある入り口の木造の階段です。いかにもイギリスの中世の歴史ドラマや映画によく出てくる入り口で、王宮内に入る前に気分がもり上がるセッティングです。

【イギリス】エジンバラから日帰り旅行可能な美しい街(西部編1):スコットランド独立戦争の舞台&美しいお城のある街、スターリング
(画像=<中世のコスチュームを着たガイドさん>、『たびこふれ』より引用)
【イギリス】エジンバラから日帰り旅行可能な美しい街(西部編1):スコットランド独立戦争の舞台&美しいお城のある街、スターリング
(画像=<中世のコスチュームを着たガイドさん>、『たびこふれ』より引用)

王宮内は1540年代の状態に復元、保存されています。

エジンバラ城などに比べてあまりにも復元されすぎているような気が最初はしたのですが、当時の衣装をきたガイドさんが部屋毎にいて、歴史を丁寧に教えてくれるので、当時の様子がよくわかり楽しく見学できました。

スターリング・ヘッズ (Stirling Heads)

【イギリス】エジンバラから日帰り旅行可能な美しい街(西部編1):スコットランド独立戦争の舞台&美しいお城のある街、スターリング
(画像=<スターリング・ヘッズ>、『たびこふれ』より引用)

王の接見室の天井には、スターリング・ヘッズ(Stirling Heads)と呼ばれる巨大なメダリオン(円形の木材彫刻)があります。16世紀に作られたオーク材の彫刻には、王、女王、貴族、ローマ皇帝、ギリシャ神話、聖人などが描かれています。

【イギリス】エジンバラから日帰り旅行可能な美しい街(西部編1):スコットランド独立戦争の舞台&美しいお城のある街、スターリング
(画像=<ギャラリーにあるオリジナルのスターリング・ヘッズ>、『たびこふれ』より引用)

現在天井に飾っているスターリング・ヘッズは、カラフルなレプリカです。 56の本物のうち、38が残っていて、王宮内のギャラリーに展示されています。