単気筒エンジンの多いオフロードバイクは振動が多め。ダートを走っているとあまり感じることはないですが、ツーリングで長い距離を走ると実感するライダーも多いのではないでしょうか? そんな振動を軽減するZETA RACINGの「アドベンチャーフットペグ」と、ウェイトを装着できる「EXPLORERハンドルバー」をセロー250に装着してみました。

ツーリングでは振動が疲労の原因に

オフロードバイクは単気筒エンジンを搭載していることが多いので、オンロードモデルに比べると振動は多い傾向にあります。しかも、オフロードを走るライダーは、ステップのゴムを取り払っていたり、ハンドルバーを振動吸収を考慮した純正のものから付け替えていることが多いので、それに拍車をかけてしまっています。

編集部のセロー250

かく言う編集部のセロー250も同様。オフロードでのコントロール性は良くなったと思っていますが、実際のツーリングではどうなのか? まずは、ステップ(ゴム無し)とハンドルバーを付け替える前の状態で100kmほど走ってみました。

市街地を走っている分には、振動は「まあ、オフ車だから」というレベル。ただ、高速道路を一定のペースで走っていると、ステップとグリップからかなり振動が伝わってきます。速度を維持するために回転数が高めなのと、途中で止まることがないので、振動が常に伝わってくるのが身体に効いてきます。目的地についた後は、バイクから降りても手と足がじんわりシビレているような感じ。これは、ツーリングメインで乗るライダーにとってはツラいですね……。

簡易的ではありますが、スマホアプリの振動計をステップとグリップに当てて計測してみました。アクセルをあおって回転数を上げると、かなり大きな振動が発生しているようです。

ステップとハンドルを交換

続いて、ステップをZETA RACINGの「アドベンチャーフットペグ」に、ハンドルを「EXPLORERハンドルバー」に交換してみます。「アドベンチャーフットペグ」はステップ面の幅が60mmあり、ギザギザのステンレスプレートの上にゴムカバーを装着することができます。

このゴムカバーは工具不要で脱着できるので、高速道路などを走るときは装着しておいて、林道を走る際には取り外してコントロール性を高めることができるのがポイント。純正でゴムが装着されているステップの場合、取り外してしまったらそのままというライダーが多いと思われますが、こちらは走るシーンに合わせて使い分けることができます。

ステップ幅が広く、安定感も抜群

交換は、純正のステップを外して取り付けるだけ。と書くと簡単そうですが、実際に作業を始めると、ステップを適正な位置に保つためのスプリングを付けるのにやや苦労しました。交換する際には大きめのプライヤーがあるといいかも……。自信がない人は、ショップで交換してもらうのも手です。

「EXPLORERハンドルバー」は、バーエンド部に真鍮製インナーウエイトを取り付けることができます。純正ハンドルバーに内蔵されている振動を吸収するためのウェイトと違って取り外しが可能なので、軽くしたいときは外してしまってもOK。一般のハンドルバーより太めの22.2mmとされたクロスバーも振動の抑制に貢献します。スマホホルダーやアクションカメラなどを装着しやすいサイズになっているのも特徴の一つです。ハンドル幅は標準状態が775mmで、スペーサーとバーエンドを装着すると800mmと、好みに合わせて調整ができます。

装着に当たっては、セロー250の場合、スロットルのチューブをカットする必要がありました。この辺の作業に自信がない場合はショップに依頼するか、ZETAのオープンエンドタイプのスロットルチューブに交換するのが良さそうです。