釣った魚の扱い方
この時期に注意したいのが、バケツにキスをためすぎないこと。キスはそんなに強い魚ではない。あまりバケツに入れすぎると、酸欠で死んでしまう。そのまま放置しておくと、バケツの中の水温が上がり、せっかく釣ったキスが傷んでしまう。4~5匹釣ったらこまめにクーラーボックスに移してやるようにしよう。
そのためクーラーボックスには、多めの氷を入れておくようにしよう。海水を入れて潮氷にするのもいい。キスが全体的に冷えるし、たくさん釣れても重さで下の魚がつぶれることもない。
ハリをのまれたら…
当日も何度かあったが、キスにハリをのまれることは珍しくない。そんなときいちいちハリスを切ったりすると、時間ロスになる。ハリをのまれたら親指と人差し指をキスのエラに下から突っ込み、そのままハリスを引っ張ると、あら不思議、あっさりハリが外れてくれる。ハリをのんだキスはバケツに入れてもすぐに死ぬので、汚れを洗ってからクーラーへ直行だ。
アマモ際では良型
船長によれば、前々日の出船時は数は出たものの、サイズが今ひとつ。だがこの日はとにかくサイズがいい。20cm前後の良型も多く交じり、出口さんは23cmクラスもキャッチ。もちろんピンギスも交じるが、口に掛かったものはリリースしていく。谷中さんは終盤に20cmクラスのトリプルまで。少し出遅れた中野さんも、中盤から盛り返してクーラーはキスだらけだ。
特に終盤にかけて良型が多く目立ったのは、船長がアマモ群生エリアの際を流したから。アマモの際でくるキスは、とにかく良型が多いとのことだ。アマモに仕掛けが引っ掛かるので非常に釣りにくいが、くればデカイのが魅力だ。
前述した谷中さんもの良型トリプルも、このアマモ際をうまく攻略した結果。仕掛けのロストもほとんどなく、午前10時半に全員が大満足の納竿となった。
サオ頭は150匹超え
サオ頭はもちろん谷中さんで、余裕の150匹超え。出口さんも100匹超えと船中で3ケタ釣果は5人中3人。なんとも恐ろしい海域だ。私自身も撮影の合間にサオを出しても、50匹ほどの釣果。ロストした仕掛けは3組だった。事前準備の参考にしていただきたい。
この日は終始曇天で暑さを感じることはなかったが、これから炎天下の釣りも予想されるため飲料と氷は多めに持参することをお勧めする。また帽子の着用も必須だ。
松名瀬沖のキスは9月いっぱいまで楽しめる。夏魚を代表するキスの小気味良いアタリと引きを堪能してほしい。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>