黒坂岳央です。

「おすすめの仕事道具◯選!」といった記事や動画は大変人気だ。その理由はよく分かる。いい仕事にはいい道具が必要だからだ。自分自身、仕事道具にはかなりこだわりがある。プライベートはあまり贅沢はしないが、仕事道具は気になるものはすぐ使うようにしている。

その一方で「ついつい値段に負けて買ってしまいがちだが、実は良くない仕事道具」もあると思っている。個人的に思うところを取り上げたい。

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格安低スペックPC

大手通販サイトなどで「整備済品」として3万円以内で売られている中古PCは仕事用に買うべきではない。正直、仕事の生産性を一番決めてしまうのはPCである。

椅子や机、空調といった他の要素も確かにあるが、「PCの処理速度」だけはどうしようもない。激安低スペックPCを使う問題点は「遅い」ということに集約される。PCの起動、エクセルなどのオフィスソフト、検索結果の表示などありとあらゆる場面でいちいち「待ち」が発生すると、それが積み上がるトータルの時間的なロスは決して無視できない。物理的な時間のロス以上に、イライラするメンタルのロスが一番の問題だ。

中古PC市場の問題は粗悪品が混じっているリスクがある点だ。「core-i7のCPU!」とか「高速SSD搭載!」と書いてあっても、実際にはものすごく古い世代のパーツに入れ替えられていたりする。持ち運びを想定して買ったノートパソコンのバッテリーが使い物にならない可能性だってある。最後は分解して中身を見ないとわからない。今どき、新品でもかなりいい性能のPCは安く売られているので、こんなハイリスクを背負うメリットがないだろう。