■想定より9年の延命
ラスティさんはデニスの症状を自然療法で治療し、頭痛が起きたときはいつも「気分を良くしなさい」と言いながら、信念の力による自己治癒の哲学を彼に教えた。
しかし時は残酷にも経過していく。7歳を迎えたデニスの健康状態が悪化していることは否定できず、頭痛は悪化し、体は衰弱していた。ラスティさんはデニスの普段の態度が大きく変わったことにも気づいており、1978年10月4日に16歳で悲劇的な最期を迎えるまで、そう時間はかからなかった。
彼の正式な死因は、突然不整脈死症候群であった。これがCDDと関連しているかどうかはわかっていない。デニスの遺体はUCLAメディカルセンターに寄付されたということだ。
医師の診断を超えて9年間も長生きしたデニスの話は奇跡と言えるだろう。彼の素晴らしい人生は1985年の映画『マスク(Mask)』にインスピレーションを与えた。この映画ではエリック・ストルツがロッキーを演じ、シェールが母親のラスティを演じている。
先行きの見えない社会情勢の中、世界で多くが不安定な暮らしを余儀なくされているが、デニスの人生を振り返れば多くの勇気と気づきが得らえるに違いない。
参考:「Daily Star」ほか
文=仲田しんじ
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提供元・TOCANA
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