食べログやインスタグラムが普及したことで、世の中には「予約困難店」というのが増えています。中には次の予約が2年先といった超人気店も出てきています。
確かに、予約困難店の中には唯一無二の唸る美味さのお店もあり、私も必死に予約を取ったりします。その一方で、やっと予約が取れて出かけてみると意外にがっかりするお店も少なくないのです。
その理由の1つは、美味しいから人気な訳ではないからです。
最近はいわゆる「インスタ映え」のお店に人気が集まるようになっています。豪快な盛り付けや派手なパフォーマンスで盛り上がるお店は楽しいかもしれませんが、美味しいとは限りません。味が伴わないと1度出かけるともう気が済んで満足してしまい、リピートしようとは思わないのです。
また、人気店になると「人気店だから美味しい」と思い込む人も増えてきます。テレビのグルメ番組やバラエティで有名人が紹介したり、フーディーと呼ばれる有名な美食家がグルメサイトで絶賛すると、それに妄信的に追随する人も出てきます。ワイン評論家に翻弄されるワインの世界と似ています。
そして、そもそものキャパシティの問題から予約困難になることもあります。
特に寿司店はカウンターだけ営業する場合、8席程度が限界で1日2回転しても16名しか予約を取れません。人気店になると予約が取れなくなることを恐れて、常連が予約を先々まで入れてしまうと、新規の顧客を入れることがほとんどできなくなってしまいます。