データがオーストラリア海洋科学研究所(AIMS)によるものだ、というのは、サンゴ礁の上を、何千キロも船でダイバーを引きずって、目視調査したり映像撮影したりして集めたデータである、ということである。ところが、AIMSはそのデータを集計しない。そこで、そのデータをピーター・リッドがまとめて作図した。

じつはサンゴ礁の状態が悪かった2012年ごろまでは、AIMSは喜んでこのようなグレートバリアリーフ全体のデータを示して、サンゴ礁が衰退している、としきりに嘆いていた。だがその後トレンドが逆転すると、AIMSはこのような図を出さなくなった。

気候危機論者お決まりの方法だ。気候危機説に都合の悪いデータを隠すのだ。実際のところ、気候危機説を支持する観測データなど何処にも有りはしない。

ピーター・リッドは、それはフェアではないとして、このような図を毎年作って発表している。そのせいで、目の敵にされ、職も追われてしまった。

このようにグレートバリアリーフは良好な状態にある。それにもかかわらず、ジョー・ノヴァによると、ユネスコは世界遺産委員会に勧告して、グレートバリアリーフを「危険な状態」にしないためとして、漁業や農業活動を豪州政府に規制させるらしい。

彼女は問う。

この国を動かしているのは誰なのだろう?選挙で選ばれた政府なのか、それとも第三世界の独裁者に仕える外国の委員会なのだろうか?・・・サンゴ被覆度が記録的な低水準に落ちてから10年余りが経ったが、私たちの調査によると、国民の半数が、サンゴ礁が回復したことを認識していなかった。珊瑚が記録的な高水準にあることを知っていたのはわずか3%だった。緑の党を支持する有権者の半数近くは、サンゴの被覆度が記録的な低水準にあると思い込んでいた。