■難航した犯人の捜索と「怖い画像」
この事件を巡っては、捜査開始直後に当局によって公開された防犯カメラ映像の姿を元に、問題の「女性客を装ったスリ犯」の捜索が開始されたものの、そのインパクトある風貌とは裏腹に、逮捕に繋がる情報は一向に寄せられなかったという。しかしその一方で、その「インパクト」から、現在でも防犯カメラ映像のキャプチャ画像がネット上で拡散され続けており、「怖い画像」としての知名度のみ高まるという、被害男性のご遺族からすれば、なんとも歯がゆい状況が続いているのが実情だ。そこで今回は、シンプルに「なぜこの事件の犯人が逮捕されることなく、現在に至っているのか?」という点について、筆者なりに考えてみたいと思う。無論、そうしたところで被害男性が生き返るわけでも、ご遺族の無念が晴れるわけでもないとは思うが、こうした記事をネット上に墓標の如く残すことで、近い将来、事件の全貌が解き明かされる一助になればと切に願う。