春から初夏にかけて人気の東京湾のショウサイフグ釣りだが、今シーズンは6月中旬まで釣果が伸びず、例年とは違う状況が続いていた。しかし、6月19日に大貫沖で大きな群れが見つかり、好釣果が続出。予約していた6月21日に対する期待が高まった。
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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・田中義博)
忠彦丸でフグ釣り
訪れたのは金沢八景(漁港内)の忠彦丸。舵を握る前川悟史船長に話を聞いた。
「例年なら釣れているシーズンですが、連日気配が少なく鳴かず飛ばず。厳しい状況でしたが、先日、大貫沖に大きな群れが入ったようですし、きょうは少し期待してもいいのかなって思います。まぁ、出てみないとわかりませんが、みなさんで頑張っていきましょう」とコメント。
雨予報ということもあり、左舷4人、右舷3人の計7人。私は左舷胴の間に釣り座を構えた。
定刻に港を離れ、船はポイントを目指す。予報より早く雨が降り始めたものの、海上はナギ。航程40分で到着。
アンカリングして群れの回遊を待つイメージが強いこのエリアでの湾フグ釣りだが、この時期は大きな群れで回遊するため、まずはソナーで探すところからスタート。
徐々に各港の船が集まり始め、7隻が集結していた。すると、まるでイカ釣りのようにギュギュっとブレーキがかかり、「どうぞ。やってみましょう。水深は10mです」とアナウンスが流れて投入。
浅場でアタって高活性
1投目、オモリが着底する前に竿先がフワフワと動くアタリが到来。すかさず、手首を返す程度の小さなアワセを入れたが、時すでに遅く〝スカッ〟という手応え。仕掛けを回収すると、チラシ仕掛けのエサがすべて食われていて、いきなりの高活性モードに突入。
左隣に座った宮副さんがアタリを捉えて竿を曲げる。水深が浅く魚は元気。力強い横走りを見せながら上がったのは20cmオーバーの本命。「アタリが大きく出てくれて、アワセもしっかり決まりました」と、笑顔を見せる。
次に掛けたのは左舷大ドモの吉田さん。落ち着いたやりとりで、こちらも同級を手にする。自分のペースで、1尾と向き合いながら釣りをする姿勢は、ベテランらしいたたずまい。
左舷ミヨシは、同宿常連の林さんが、軽快にアタリを捉えていく。誘いから取り込みまで、一連の動きに無駄がなく、とてもスムーズ。コンスタントに手にしていく。