都心キャンパスの集約が必要か

 経営の混乱もみられるが、今、日大に求められる改革・取り組みとは何か。

「まずは、他の運動部も含めて不祥事の有無を確認するために徹底した調査が必要です。叩けば埃が出る可能性がありますが、来年以降に断続的に出るくらいであれば、一気にすべてを明らかにしたほうが傷は浅く済みます。あわせて競技スポーツセンターの人事一新も必要でしょう。田中元理事長との距離感なども含めて調査していき、運動部の監督など役職者は他大学から起用するくらいの粛清人事が必要です。一時的にスカウトなどができなくなったとしても、不祥事が続くよりは、ましなはずです。

 くわえて、私学助成金不交付が続いても経営危機にはならないことを示すためにも、都心キャンパス集約は必要でしょう。日大は総合大学でありながら、学部・キャンパスごとの独立性が高い特殊な大学です。都心の学部ないし本部のキャンパスが複数あるのであれば、いずれかを売却し、いずれかをビルキャンパスにして集約するという手があります。こうすれば、不動産の売却益で経営危機は解消され、何よりも総合大学としての体裁が整い、人気も上がります。本来はこうした改革をもっと早くするべきでした。ただ、日大は学部ごとの独立性が高く、それが難しかったのでしょう」(石渡氏)

(文=Business Journal編集部、協力=石渡嶺司/大学ジャーナリスト)

提供元・Business Journal

【関連記事】
初心者が投資を始めるなら、何がおすすめ?
地元住民も疑問…西八王子、本当に住みやすい街1位の謎 家賃も葛飾区と同程度
有名百貨店・デパートどこの株主優待がおすすめ?
現役東大生に聞いた「受験直前の過ごし方」…勉強法、体調管理、メンタル管理
積立NISAで月1万円を投資した場合の利益はいくらになる?