「また同じ失敗、日本語通じてる?」
「山田さんと全然違う。あなたもともと大雑把な性格だから仕方ないかな?」
ー上司のこんな言動で、職場が凍りつくー
実はこれ、「悪質なパワハラ」とみなされ「名誉毀損」や「侮辱罪」に該当し、2~3年以下の懲役または50万円以下の罰金を受ける可能性がある。
今回は、法的にもリスクが高い職場でのNG言動を紹介する。
「また同じ失敗、日本語通じてる?」
「また同じ失敗、日本語通じてる?」
特に国籍が異なる社員に対するこういった発言は「差別的発言」 とみなされる。実はこの発言、かなり恥ずかしい。
「自分はグローバル化についていけない昭和のおじさん(おばさん)です。」とアピールしているようなものだからだ。
「なんでそんなこともできないの?」
このような発言をする上司はたいてい、自分の伝え方、依頼の仕方に問題がある。職場に、「発言者のマネジメント能力が欠如している」ことが露見する。
部下ができない理由や苦手なこと、ミスを防ぐ方法をしっかりサポートするのが上司の役目。
フォローをしていないのに、このような言葉をかけているようでは、自分が無能だとアピールしているのと同じだ。
他者との比較「あなたもともと大雑把な性格だから仕方ないかな?」
「山田さんはできているのに、あなたもともと大雑把な性格だから仕方ないかな?」
他者と比べ、相手の人格を否定するような侮辱は、モラハラに当たる行為の典型例だ。
令和4年福岡地方裁判所において、こういった暴言が「業務上の指導として正当化されるものではなく、人格を否定するもの」 という判決が下され、違法と判断された事例がある。
仕事を注意せず人格を否定する行為に、事業を推進しようという意図はない。
このような人材がいても会社が発展することはない。
過去の武勇伝「売上のためなら3日間連続で徹夜した」
「売上のためなら3日間連続で徹夜した」
「あの頃の徹夜と比べたら、今のプロジェクトなんて楽勝」
職場の人間を侮辱する行為のほか、武勇伝で部下の貴重な時間を奪う上司も考え物だ。
ーその話、こないだの飲み会でも、部署のランチ会でも聞いたー
こんなことないだろうか?
大抵そういう上司はすでに市場価値が爆下がりしている。
かわいそうだなと思って聞いてあげてもいいが、余裕があるときに「若手は〇〇さんに、今後の事業の展望についてききたいみたいですよ」と遠回しに武勇伝をご法度としよう。