結論をまとめるパターン

「結論」とは最後を締めくくる、まとめの部分です。文章を書いたらどんなに短くてもいいので、結論としてまとめておくことで収まりがよくなります。

今回は、すぐに使える2つのパターンを紹介します。

(1)序論のパターンを繰り返す

序論や本論で述べている主張を繰り返して締めるブログやSNSを書く場合、冒頭に主張を書くことが多くなります。このような場合、同じ内容のものを最後に繰り返すことで主張がより明確化します。文章全体の一貫性が強調されるからです。

<工場閉鎖の議論に対して>

工場閉鎖には反対します。私たちはこれまで会社のみならず地域の発展に尽くしてきました。工場を閉鎖すれば工員は路頭に迷い、街の経済は大打撃を受けるでしょう。以上の理由から、工場閉鎖には反対します。

工場閉鎖反対に関する記事を書く場合、こんなふうにまとめると強調されるのがわかります。また、工場閉鎖反対に関する一貫した姿勢を示すこともできます。

(2)自らの意見を総括として述べる

賛成・反対など、伝えたいことが明確でない場合は、意見を述べることで整合性がとれます。ただし、全体のトーンと合わせなければいけません。

<工場閉鎖の議論に対して>

皆さまのご意見は真摯に受け止めます。この場所を未来の子どもたちに誇れる場所にしたい。そのためには、皆さまの意見を踏まえて、未来に向けて、安全安心な街づくりを実現することが大切ではないでしょうか。

政治家はよくこのような発言をすることがあります。しかし、本論には何ひとつ答えていません。

あいまいにまとめたい場合には、論点をズラしながらクロージングさせるとまとまりがよくなります。しかし、内容によっては批判を避けられないので注意が必要です。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

【関連記事】
「お金くばりおじさん」を批判する「何もしないおじさん」
大人の発達障害検査をしに行った時の話
反原発国はオーストリアに続け?
SNSが「凶器」となった歴史:『炎上するバカさせるバカ』
強迫的に縁起をかついではいませんか?