今年6月、人材紹介AI企業のCarvは3月に立ち上げた採用プラットフォームと、それ以来市場で経験してきたその牽引力により、1,000万ドルのシード資金を確保したことを発表した。

この資金を活用してCarvは成長を加速させ、採用ライフサイクルのさまざまな領域へのプラットフォームの機能拡大を目指している。

Carvの牽引力とチームの実績がシード資金獲得を実現

Carvの創業者 Barend Raaff氏(左)とMatthijs Metzemaekers氏(右)、Carv本社にて

オランダのアムステルダムに本社を置くCarvは、人材紹介テクノロジーのイノベーターとして急成長中の企業。「採用担当者と人工知能のシナジーを促進する」ことを使命とし、従来は採用担当者が行っていた管理業務をAIに代替させることで、採用プロセスのさらなる効率化を目指している。

Carvのチームは、採用のイノベーションに精通しており、以前はデジタル採用技術を提供するHarverを設立し、現在はその専門知識と洞察をCarvに注ぎ込んでいる。

彼らの実績とCarvの市場における牽引力は投資家から大きな注目を集め、結果として1,000万ドルという大規模なシードラウンドを達成した。投資家の中には、Global Founders Capital(GFC)や、Slack、Miro、Revolutを以前に支援していた複数の独立系エンジェル投資家も含まれている。

採用時の事務作業を効率化

Carvのプラットフォームは、今日の人材獲得分野における最も差し迫った課題の1つである「採用が管理業務と同義になっている」という問題に対処している。

業界データによれば、採用担当者の日常業務の20~40%が事務作業に費やされている。これこそが、採用担当者が直面する他の多くの問題の中心になっているのだという。

Carvを使うと、これら時間を要する管理業務をパーソナライズされたAIに完全に委任できるようになり、採用担当者は最も重要な「応募者とのやり取り」に集中することができる。

同社の共同創業者のBarend Raaff氏は「採用担当者が時間をかけるべきではないタスクをCarvに委任できるようにすることは、統合型AIの実現に向けた第一歩である。Carvは、すぐに利益を生み出してくれるだけでなく、採用プロセスを根本的に見直すための扉を開くものである」と述べ、Carvが切り開くさらなる可能性にも言及した。

すでにCarvは、採用担当者が抱えるあらゆる管理業務を引き受けることができている。職務内容記述書の作成や面接メモの作成から、ATSシステムへの入力、応募者の書き込みの作成などに至るまで、人間なら数時間かかる仕事をCarvではわずか数秒で処理することができるのだ。