造船業は、未だにディスラプトされていないにもかかわらず、巨大な総合重工の造船部門は、組織の非効率等の側面において、敗退したにすぎない。故に、日本の造船業は、再編と集約の先に、本質的な技術革新によって自らをディスラプトし、水上輸送の全く新しい世界を切り開くことで、真の国際競争力を回復できるかもしれないのである。

しかも、造船業は一つの例にすぎず、現在では同様の状況に陥り、未来へ向けては同様の可能性を秘めている産業は少なくないのだから、日本のいたるところで、過去のレガシーを集約し、現在に活きる産業に蘇生させれば、未来において自らをディスラプトして真の創造を実現する企業が生まれてくるはずなのである。

森本 紀行 HCアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 HC公式ウェブサイト:fromHC twitter:nmorimoto_HC facebook:森本 紀行