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じゃあ「真のスポーツカー」ってなに?
「“運転”のための車」がスポーツカーと呼べる?
じゃあ「真のスポーツカー」ってなに?
日本国内向けの辞典等によれば、発行元により若干の違いはあるものの「競技用車と乗用車の中間のような車で、車高が低く、加速が良い」ことが共通する主な特徴として挙げられます。2ドア車であることや比較的エンジン容量が大きく高出力であることなどが特徴とされる場合も多数ありました。
また、英語圏向けの辞典では「sport car」は「速くて車高が低い、2人乗りの車」としていることが多く、いずれにしても「速くて車高が低い、1人か2人で乗ることを想定した車」であることを指して「スポーツカー」という言葉をあてるのが本来の用途となるようです。
これらの特徴と照らし合わせて国内メーカーのラインアップを見てみると、確実に「スポーツカー」という言葉が当てはまるのはトヨタ GRスープラと日産 フェアレディZの2モデルのみ。
国外メーカーに目を向ければ、ポルシェ 718やロータス エミーラ、アルピーヌ A110、シボレー コルベットなども確実に「スポーツカー」と言えます。
「“運転”のための車」がスポーツカーと呼べる?
前述の、確実に「スポーツカー」という言葉が当てはまるモデルとして挙がらなかったモデルのうち、マツダ ロードスターは「速い」という点で、トヨタ GR86や日産 GT-Rは後部座席があるという点で疑問を呈す人が少なくありません。
とはいえ、「スポーツカー」にあてはまるかどうかは確実ではないものの、速さは主観的なものですし、後部座席があっても実際に不自由なく座れなければ実用的ではないため、これら3モデルをスポーツカーに含めることには納得できる人は多いでしょう。
また、先に例を挙げたホンダ シビック タイプRやトヨタ GRヤリスなどは、後部座席用のドアがあったり、車高がスポーツカーと呼ばれる車と比較すると高かったりと、それぞれに「スポーツカー」とは呼べないおそれがある特徴が備わっています。
メーカーはこれらをスポーツカーとして生産していますし、なにより動力性能を見ればスポーツカー以外のなにものでもないのですが、スポーツカーだと思って買った車を「それはスポーツカーではない」と言われて良い気分になる人はおそらくいません。
しかし、ここまでの「スポーツカー」が確実にあてはまる、またはあてはまりそうな車の特徴を鑑みると、「移動や運搬を目的に運転するのではなく、それを運転すること自体が目的になる車」であれば「スポーツカー」と呼んでもよいのではないでしょうか。
コミュニケーションをとる上で言葉の定義は重要ではあるものの、言葉の意味は時代とともに変わっていくため、本来の定義を重視するかどうかの判断は人によって異なります。どちらかを押し付けることなく、違和感があればそれぞれの認識を確認しあうように心がけてみてもよいでしょう。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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