■母親の旅立ちに安堵
大事な家族が死んだというのに、涙は出ない。それどころか「母さんもようやく苦しみから解放された」「本当に良かった」と安堵した女性は、祝杯をあげるため酒を買いに行くことにした。
それを知った兄弟から責められた女性は、「母さんが生きていたこと。それを祝ってあげたいの」と伝えたが、理解はしてもらえなかった。そして「私には良心がないのか」という疑問も芽生えた。
■寄せられた共感の声
女性がこの経緯をネット掲示板『Reddit』に投稿したところ、認知症を患う家族との別れを経験したユーザーらが共感の声を上げた。
あるユーザーは「認知症患者は、実際の死よりかなり前に自分を失ってしまう」「だから家族が嘆き悲しむプロセスは、死より前の段階で始まっている」と書き、泣かなかった女性に理解を示した。
また認知症の父親を亡くしたユーザーは、「私も父が死んだときホッとした」「でもそのせいで私もひどい罪悪感に苦しんだ」と書き込んでいる。