サブカル系女子のゴーストハンティング旅の途中で何が起こったのか――。吸血鬼コスプレをした若い女性の血液が抜かれた遺体がイタリアの廃教会で発見されたのだ。
■“吸血鬼コスプレ”の女性の遺体が発見される
イタリアの田舎町の廃教会で、“吸血鬼コスプレ”の服装をしたフランス人女性の遺体が発見された。遺体は刺し傷と銃撃による傷で失血しておりほぼ無血の状態であった。警察は彼女が「ゴーストハンティングTikTokチャレンジ」に参加していた可能性があると推測している。
仏リヨン近郊のサン・プリーストに住むオリアーヌ・ナタリー・レネ(22歳)の遺体はまるで胎児のような格好で横たわっていたと発見したハイカーは話す。
彼女を知る者によれば、レネは黒い服を着るのが好きで「吸血鬼か死体のように見える」格好を好んでいたという。
彼女はおそらくゴス(goths)と呼ばれるサブカル系カルチャーに傾倒しており、死のテーマを好み、廃墟や墓地を訪れたり、吸血鬼に見えるコスプレをしたりしていた。ゴスはゴシック・ロックの派生語であり、日本では“ゴスロリ”ファッションが知られている。
レネは幽霊を探すゴーストハンティングも好きでこの時、イタリアの田舎町で幽霊を探す「ゴーストハンティングTikTokチャレンジ」の旅に出ていたことが示唆されている。
レネには同じ趣味を持つエジプト移民家族出身の21歳のイタリア人、テイマ・ソハイブというボーイフレンドがいたのだが、付き合いはじめたある時期から暴力を振るわれるようになり、訴訟を起こした結果、司法はソハイブにレネに近づくことを禁じたのだった。
しかし今回のレネのイタリア旅行で、ソハイブは彼女の後を追ってきていた。
とすれば普通に考えて彼の犯行であることがまず第一に考えられるのだが、事実、レネの遺体が発見された数日後、ソハイブはリヨンで逮捕された。しかしながら犯行の動機は判然とはしておらず、警察は彼女の死が「同意による殺人」である可能性や、あるいは何らかの儀式の生贄であったのかどうかなど、詳しく調べている最中であるということだ。