イギリスの「グリニッジ天文台(Royal Observatory, Greenwich)」が毎年主催する天体写真のコンテスト「Astronomy Photographer of the Year」が今年も開催されています。
Astronomy Photographer of the Year 2024では、約3500枚の写真が応募されており、この度、最終選考に残った作品が発表されました。
それらは、「オーロラ・ドラゴン」「月の前を通過する国際宇宙ステーション」など、どれも魅力的な作品ばかりです。
どの作品・写真家が優勝するのか、今から予想してみるのも楽しいでしょう。
「Astronomy Photographer of the Year 2024」のサイトからチェックしてみてください。
目次
- 「アストロノミー・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー・2024」のファイナリスト
- 「ドラゴンのようなオーロラ写真」も!ファイナリスト後半
「アストロノミー・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー・2024」のファイナリスト
2009年から開催された「アストロノミー・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー(Astronomy Photographer of the Year)」は、グリニッジ天文台が開催する天体写真のコンテストです。
今年の「Astronomy Photographer of the Year 2024 」では、58カ国の写真家たちによって約3500枚の写真が応募されました。
そしてこの度、最終選考に残った写真が公開されました。
この中から9つの部門の受賞、2つの特別賞、総合優勝が選ばれます。
どのような写真があるのでしょうか。いくつか見てみましょう。
International Space Station Daytime Moon Transit
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写真家Kelvin Hennessy氏によるオーストラリアでの作品「International Space Station Daytime Moon Transit」です。
昼間の月の前を通過する国際宇宙ステーション(ISS)を捉えたものです。
Kelvin Hennessy氏によると、これを撮影するために、「ISSの通過を予測するアプリを使用した」ようです。
また都市の中で適切な撮影場所を見つけることも大変だったようで、そのために、「Google Earth」や「Google Street view」なども駆使したのだとか。
Run to Carina
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写真家Vikas Chander氏によるナミビアでの作品「Run to Carina」です。
ナミビア北西部の砂漠では、ひたすら車で走っても人と出会うことはありません。
そして、そんな過酷な環境には、作者不明の「石で作られた像」が点在しています。
Vikas Chander氏はその像の写真と、複数の天体写真をフォトショップでブレンドすることで、「像がカリーナ星雲へと走っている」かのような1枚の画像を作り出しました。
Total Solar Eclipse
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写真家Gwenaël Blanck氏による「Total Solar Eclipse」です。
これは皆既日食を魅力的に映し出した画像であり、10枚以上の写真を重ねることで作成されました。
Gwenaël Blanck氏は、「皆既日食は自然が作り出す最も美しい光景の1つであり、誰もが1度は体験すべきです」と述べました。
実際Gwenaël Blanck氏は、2023年4月に62秒間の皆既日食を見るために、オーストラリアまで旅をしたのだとか。
その大きな労力が、この美しい画像を生み出すことに繋がりました。