M Stock/iStock

仕事相手や会社の上司・同僚・あるいは後輩、ご近所の方、ママ友、友人や恋人、家族であっても、「言いにくいこと」を言わなければならない場合があります。

そんなとき、どう言えば、誰もイヤな気持ちにさせず、自分の希望どおりに動いてもらえるのでしょうか?

「心を動かす魔法の話し方」(加藤アカネ著)サンマーク出版

ひと言添えるテクニック

ANAでは挨拶のひと言に添えるテクニックが存在する。それが”キドニトチカケ”というもの。加藤さんは、ANAでは代々〝キドニトチカケ”を引き継いできたと解説する。

「キ」は「気候」です。「いいお天気になりましたね」「少し底冷えのする朝でしたね」「今日も暑いですね」と使用します。 「ド」は「道楽(趣味)」です。「ステキな時計ですね」「カメラはよくお持ちになるのですか」「ワインにお詳しいのですね」と使用します。 「ニ」は「ニュース」です。「昨日のニュースには、本当に驚かされましたね」と使用します。 「ト」は「土地」です。「到着地の○○では、ちょうど○○というお祭りが始まるそうです」「今年は旬の○○が特においしいようです」と使用します。 「チ」は「知人」です。「○○さん、お元気ですか?」「○○さんが、ご結婚されたそうですね」と使用します。 「カ」は「家族」です。「奥様はお元気ですか?」「お子さんは、おいくつになられたのでしょう?」と使用します。 「ケ」は「健康」です。「いつも姿勢がシャンとされていますね」「今日もステキですね」と使用します。

気候や趣味、ニュースの話は年齢や性別、仕事に関係なく通じるキッカケのひと言になるということである。なお、このような場面で「私語り」はふさわしくないと加藤さんは言う。