東京都知事選挙に立候補した蓮舫氏の選挙公約には具体的内容がほとんどないが、唯一の具体的な争点は「神宮外苑の再開発の是非を問う都民投票」である。
外苑は「公共財」ではない誰もが等しく使える公共財がお金儲けのために失われないように
『神宮外苑をきっかけにコモンの自治を考えれば私たちの社会の民主主義が深まっていくのではないかと思います』 強く同意します。
失われつつある「コモン」とは何なのか。斎藤幸平さんと神宮外苑から考える OVfOGXqWQI
— 蓮舫🗼RENHO🇯🇵 (@renho_sha) July 1, 2024
まず公共財という言葉の使い方が間違っている。これは斎藤幸平氏が間違っているのだが、公共財とは「各個人が共同で消費し、対価を支払わない人を排除できず、ある人の消費によって他の人の消費が妨げられない財・サービス」で、国防や警察や一般道路などをいう。
神宮外苑は宗教法人・明治神宮の私有地であって公共財ではない。これについてはすでに東京都が2022年に都市計画決定した。これに反対してきたのは、共産党だけである。共産党は「緑を守れ」というが、計画では約1900本の木のうち900本を伐採して1000本植えるので、木は増える。
この開発計画は伊藤忠商事が説明するように、もともと築100年もたって老朽化が進む神宮球場の建て替えを契機に周辺を再開発し、その収入で維持管理コストを捻出するためにできたものだ。
もしこれら施設の建替が進まない場合、老朽化が進み近い将来には「みどりを守る」ための資金も得ることは困難になり、この先のみどりを維持管理することも出来なくなります。即ち当プロジェクトは神宮外苑の「みどりを守る」ために、その資金を捻出する周辺施設建替を行うものです。
コモンを守るコストは無料ではない。明治神宮の森を守るコストは毎年10億円かかるが、これを球場などの利益でまかなっている。再開発をやめたら、明治神宮の森も維持できなくなるのだ。