1. 情報処理ができない

    仕事ができない人は総じて情報処理が苦手な人ばかりだ。

    優先順位付けやホウレンソウはもちろん、現在どのタスクを抱えていて納期に間に合うかどうかなど周囲からすると一切のブラックボックスのまま淡々と仕事をしている。納期直前に泣きつかれてももはやタイムアウトで助けることもできない、ということが起こり得る。すべては適切な情報処理ができていないからだ。

    こうしたタイプは効率的な仕事のテンプレを作成して、徹底してそれを守ることが肝要である。ホウレンソウはガッチリルール決めしたらそれを守る。タスクは必ず優先順位付けとその根拠をつけて上司に共有する。タスクの進捗報告を定期的に行う。

    テンプレ通りに仕事をすれば、少なくともブラックボックス化は回避できるだろう。

  2. 遅い

    3つ目の特徴は「遅い」。これは、仕事中の一挙手一投足や意思決定などはもちろん、スキル不足によって物理的に動かす「手」も遅いことが多い。

    正直、仕事で最も致命的なものは「遅さ」である。多少仕事が粗くても、ミスがあっても、出すのが速ければ周囲のフォローでなんとかなる。ミスを事前に防止する運用を考えるなど、手の打ちようがある。しかし、遅いとそれもできなくなってしまう。

    だが、意識と創意工夫だけでも遅さはある程度改善が可能だ。たとえば、意思決定についていえば、問題の先送りをさせないようにするのだ。

    自分自身、会社で働いている時に手を付けやすい仕事から始めて、重要度の高い仕事を出すのが遅くてよく叱られていた。そこで上司は「朝一番に今日やる仕事をToDoリストにしてオレに出して。見るから」というようになった。これをしてから格段に早くなった。なぜなら、優先順位が間違っていたらその場で指摘、修正を受けて、あるべき姿へ優先度を変えることができ、1日の内で何度か進捗共有をすることで上司のフォローも入るようになったからだ。仕事は劇的に早くなった。意思決定を改善するだけでも格段に仕事は速くなるのだ。

    仕事ができない人は本稿で紹介した特徴の1つ、もしくは複数当てはまっていることで本来持っている実力を出しきれなかったり、周囲から肯定的な評価を得ることに失敗している事が多い。だが、生まれつきの才能だと開き直るのではなく、今からでもすぐ治療できる要素を見つけて今日から改善することが肝要であろう。

     

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