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講座やセミナーの受講料は安いほうが集客しやすい。そう考える人も多いだろう。しかし実は、高く設定したほうが集客がしやすい。

そう語るのは現役会社員・副業講師の滝川徹氏。今回は、滝川氏の著書『ちょっとしたスキルがお金に変わる「副業講師」で月10万円無理なく稼ぐ方法』より、セミナーや講座での受講料の決め方について、再構成してお届けします。

セミナーの価格は「参加者一人で経費を賄えるように」設定する

セミナーの価格設定は自分なりの感覚をつかむまではけっこう悩むかもしれません。なぜなら、これは正解がない話だからです。私もはじめは悩みましたが、経験を通して、自分なりの答えを見つけました。

これから書くことは、あくまでも私自身が見つけた答えなので、必ずしも皆さんにしっくりこないかもしれません。ただし、答えに至ったプロセスや考え方をシェアすることが、皆さん自身の答えを見つける大きなヒントになるはずです。そうした視点でこの先を読み進めていただけたらと思います。

価格を設定する時に最初に私が意識していること。それはセミナー開催にかかる経費を、一人の参加者で賄える価格にすることです。

たとえば会場を借りてセミナーを開催するとします。会場を借りる費用が2時間で5000円だとします。その場合、一人あたりの参加費を5000円に設定するのです。そうすると集客のストレスが激減します。

実際にセミナーを開催してみるとわかりますが、集客は簡単ではないし、時にはプレッシャーやストレスを感じるものです。たとえば参加費を安くして一人あたり500円に設定したとしましょう。

そうすると、先ほどの例ですと会場代を賄うのに10人集客しなければいけません。このご時世、セミナーで10人集めるのはかなり大変です。10人集めないと収支がマイナスになると思うと、必死になって10人集めなければいけなくなります。こうなるとプレッシャーとストレスがかかってきます。私はこのように感じるのがイヤなのです。

一方、一人集めれば会場代が賄えて収支がマイナスにならない。そう思うと、かなり気持ちがラクになります。一人ならそんなにムリしなくても集客できる。そう思えます。私にとってセミナーは稼げれもちろんいいのですが、自分が楽しむためにやってる面もあるので、損さえしなければ満足なのです。

なのでセミナーを開催する時は損をしないように価格設定をする。これが大原則だと私は考えています。