住民・家畜が身を守る場所
要塞化のため教会には塔が増設され、非常時には矢を放てるよう銃眼なども設置されました。また内部には広い空間が設けられ、住民のほか、家畜も共に生活できるように整備されました。塔の上の見張りが何か異常を発見した時は、鐘を鳴らして近隣の村に知らせたりもしていました。
ティエラッシュに平和が戻ったのは、1659年ピレネー条約が締結された後のことです。かくして、教会は要塞としての役割を終えることになったのでした。けれども、この珍しい建築群は今も残っており、国の歴史的建造物指定を受けたものも少なくなく、近年では修復工事も実施されています。修復を終えた要塞教会には解説機器が設置されたり、塔へのアクセスがより分かりやすくなったりと、見学の便宜が図られています。
プロミオン
プロミオンの教会は2022年の夏に修復が終わったばかりで、大変見学しやすいもののひとつです。11世紀に建てられたロマネスク式教会を土台に、塔などが増設され、60もの銃眼を備えています。デジタル式の解説パネルのほか、仏英語による説明書きも各所に配置されています。
- 住所:Place de l'église, 02140 Plomion
- 開館時間:毎日9:00~19:00
- 見学無料