スマホでも「かざし利用」ができるのか
マイナンバーカードの「かざし利用」を増やすには、使用者側の利便性を高める必要がある。しかし、持ち物が増えてしまうことを不便だと感じる人もいるかもしれない。普段持ち歩いているスマホで「かざし利用」ができるようになれば利便性が向上し、活用の場が広がるのではないだろうか。
23年5月より、Androidのスマホには、マイナンバーカードと同じ電子証明書を搭載できるようになった。PIN入力以外でも、スマホに登録した生体情報で本人確認ができるのが特徴だ。
電子証明書が搭載されたスマホがあれば、それだけでマイナポータルにログインできるし、コンビニのキオスク端末で住民票などを取得できる。しかし、コンビニでキオスク端末に「かざし利用」する際には、かざした先の端末へのPIN入力が必須になる。
来春にはiPhoneへの電子証明書を含むマイナンバーカード機能の搭載が決まった。Apple社のサイトには、以下のように記載がある。
「利用者は、ウォレットを開いて自分のマイナンバーカードを選択し、iPhoneのサイドボタンをダブルクリックしてFace IDまたはTouch IDで認証し、非接触IDカードリーダーに自分のiPhoneをかざすだけで、対面で身分証明書を提示できます。利用場面によっては、カードリーダーでの読み取りの際に追加の認証ステップが必要になる場合があります。」
iPhoneに搭載された電子証明書の「かざし利用」の仕方として、Face IDやTouch IDなどで本人確認が済めば、あとは「かざす」だけで良くなるのか、それともAndroidスマホの現在の仕様と同じく、かざした後にPIN入力が必要になるのか、現在、デジタル庁とApple社が協働し、検討しているようだ。
おわりに
マイナンバーカードの「かざし利用」に関して、改正法の内容や図書館やスマホでの利用など、生活者目線での身近な変化について紹介してきた。今後、スマホの生体情報で本人確認をしてからスマホを「かざし利用」できるような、利用者の利便性が上がりつつ、セキュリティが担保された運用の実現を期待したい。(シーイーシー・加藤雄一)
提供元・BCN+R
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