トヨタの言うことは絶対的な至上命令

 トヨタと下請けメーカーの関係について自動車メーカー関係者はいう。

「トヨタは半年に1回のペースで部品メーカーと発注額の見直し協議を行っており、原価低減を名目に毎回1%程度の値下げを行っているが、原材料価格の上昇などがあった場合は部品メーカーに発生するコスト増分の一部をトヨタが負担するなど助けることもある。また、トヨタの下請け企業に対する原価低減指導は厳しいが、コスト低減に伴う利益はトヨタと下請けが折半するかたちで下請けにも還元している。このようにトヨタ本体による露骨な下請けイジメというのは近年ではほとんどない。ただ、たとえば2012年には部品メーカーに円高協力金という名目で値引き要請をするなど、たまに“いかがなものか”と思われることをすることもある」(6月30日付当サイト記事より)

 別の自動車メーカー関係者はいう。

「日産ほど酷い行為はやっていないようだが、やはりトヨタグループのなかでトヨタの言うことは絶対的な至上命令となるので、さまざまな要求を受けて渋々ながら従っているケースは少なくない。トヨタ自動車は目立つ存在で社会的な立ち位置もあるので、それほど露骨なことはしないようになったものの、『Tier1』『Tier2』と呼ばれる一次、二次下請けメーカーによる下請け企業への行為には問題のあるものも少なくない。それもトヨタ自動車による一次下請けへの厳しい値下げ圧力のしわ寄せともいえなくもない」

(文=Business Journal編集部、協力=桜井遼/ジャーナリスト)

提供元・Business Journal

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