メインで使っているクレジットカードを変更するのは意外と面倒で、うっかりすると思わぬトラブルに発展することもある。ここではクレジットカードを変更するときに気を付けたい注意点について解説する。
上位グレードのカードへの切り替えではカード番号も変わる
メインで使っているクレジットカードを変更するというのは、メインカードをカード発行会社の異なるカードに替えるだけでなく、同じカード発行会社の異なるカードに替えることも含まれる。
例えば、これまで使っていた一般カードから、同じカード発行会社のゴールドカードへ切り替える場合にはカード番号も変わるのでまったく別のカードになると考えてよい。
このようなグレードの切り替えでは、カードで貯めていたポイントはそのまま引き継がれることも多い。
しかし同じカードがゴールドになっただけだと錯覚してしまいがちだが、決済上はまったく別のカードになるため、変更に伴いさまざまな手続きが必要になることがある。
カードの変更のし忘れで支払い延滞扱いになることも
メインカードとして使っていたクレジットカードを変更するときの主な注意点は以下の5つ。
注意点1 毎月の支払い先での決済情報を変更したか
変更するクレジットカードで、電気・ガス・水道などの公共料金、携帯電話料金、プロバイダ料金、ネットコンテンツの月額料金、家賃、新聞・雑誌の定期購読、学校・保育園・ジムなど毎月の支払いを行っている場合、決済情報を新しいクレジットカードに変更しないと、旧カードの解約により代金の決済ができず支払い延滞扱いになることがある。
メインカードとして使っていた旧カードをすぐに解約しないケースでも、各支払い先で決済カードを変更しないと、いつまでも旧カードから支払うことになり、メインカードを変更した意味がなくなってしまう。
注意点2 追加カードも変更したか
追加カードとして家族カードやETCカードを作っていた場合、メインカードの変更に伴い、新カードに紐づけられた新たな家族カードやETCカードを作る必要がある。
注意点3 旧カードのポイントを使いきったか
先にも述べたように同じカード発行会社で、一般カード→ゴールドカードという切り替えをした場合はポイントが引き継がれることも多い。
だが、異なるカード発行会社のカードへの変更ではポイントは引き継がれないので、なるべく使いきるか、自分が使いやすい他社ポイントやギフト券などに交換するのがいいだろう。
注意点4 旧カードの解約に伴う未払い額の清算方法を調べたか
旧カードの解約時に残債(支払いが済んでいないお金)の一括返金を求められることがあるので、リボ払いや分割払い、ボーナス払いの利用分があれば、解約前に残債処理の方法についてカード発行会社に確認したほうがいいだろう。
一括返金を避けるためには残債がなくなるまでは旧カードを解約せず、しばらくは新カードと平行して持ち続けることもあるだろう。
注意点5 解約済の旧カードは破棄したか
クレジットカードには署名など重要な個人情報が記されている。また、使わなくなったカードはどうしても管理がおろそかになりやすいため、解約済の旧カードは破棄したほうがいい。
その際、磁気ストライプの部分とICカードの部分のほか、カード番号、名前、署名部分などを判別できないようハサミで裁断したうえで、数回に分けてゴミ出しすると安心だ。
なお、クレジットカードにチャージ型の電子マネー機能がついている場合、そのチャージ分をすべて使いきってから裁断しよう。
クレジットカードの変更に関する5つのQ&A タイミング、順番、ETCカードなど
最後に、クレジットカードを変更する際に注意したいことをQ&A方式で紹介しておこう。
Q1,クレジットカードを変更する順番は?
A.新しいクレジットカードが届いてから古いカードを破棄
「古いクレジットカードを解約してから、新しいクレジットカードに申し込む」というのは、賢いやり方ではない。古いクレジットカードの情報を登録しているサービスが使えなくなったり、公共料金の支払いが遅延してしまったりするおそれがあるからだ。
そうならないように、以下の順番を守るようにしたい。
- 新しいクレジットカードに申し込む
- 新しいクレジットカードが到着したら、古いカードで支払っているサービスなどの支払いカード情報を変更する
- 2~3ヵ月様子を見て、古いクレジットカードへの請求がないか確認する
- 古いカードへの請求があった場合は、支払いカード情報を新しいカードのものに変更する
- すべて変更できたら、古いクレジットカードの解約を申し込む
Q2,クレジットカードを変更する時期、タイミングは?
A.古いクレジットカードの年会費発生の2~3ヶ月前
現在持っているクレジットカードの年会費が有料なら、新しいカードに申し込む時期は、古いクレジットカードの年会費発生月の2~3ヵ月前が望ましい。
年会費発生月の直前だと、クレジットカード情報の切り替えミスが発生して、支払いが滞ってしまうおそれがある。年会費が二重に発生してしまう期間が多少あったとしても、クレヒスに傷を付けないよう、余裕を持って変更手続きを行いたい。
新・旧クレジットカードの年会費が無料の場合や、新しいクレジットカードの年会費が初年度無料の場合は、早めに申し込んでも経済的な損失はない。
Q3,有効期限が近づいて新しいカードに変更になったらどうすればいいのか?
A.特別の手続きは必要ない
有効期限が近づくと、新しいクレジットカードが送られてくる。その場合は、券種やランクを変更した時と同様に、カード番号が変わることはない。したがって、公共料金やショッピングサイトの支払いカード情報は変更する必要がない。
Q4,ETCカードはどうなるのか?
A,同じカード会社内では継続して使えることが多い
これまで使っていたカードを退会して他社カードに乗り換えた場合は、当然ながら新しいカードに紐づくETCカードを新たに作る必要がある。
一方で、同じカード会社でのカード切り替え、例えば一般カードからゴールドカードへ切り替える場合は新たな手続きは不要で、同じETCカードを使い続けられるケースがほとんどだ。
ただし、例外もある。例えば、楽天カードでは「楽天カード」から「楽天銀行カード」に切り替えた場合、ETCカードをそのまま使うことはできず、新たに作らなければならない。
Q5,公共料金の決済情報の変更を忘れていたらどうなる?
A.振込用紙が届くので忘れずに支払う
同じカード会社でカードを切り替える場合は、手続きを忘れていても、支払い先によっては自動的に決済情報が変更されることがある。しかし、自動的に変更されないケースや、これまでのカードを退会して他社カードに乗り換えるケースでは、公共料金が決済されず未払いになってしまう。
とはいえ、その場合は催促状と一緒に払込用紙が郵送で届くはずであり、ライフラインをいきなり止められてしまうことはない。まずはその払込用紙で料金を支払い、次回の支払日に間に合うように決済情報を変更しておこう。
Q6,紛失して番号だけが変更になった場合はどうするのか?
A.新しいカードに変更するのと同様の手続きを
カード番号が変更されたということは、まったく別のカードになったということなので、ここまで説明してきたカード変更の場合と同じ扱いになる。ただしカード会社は変わらないので、一部の支払い先に関しては自動的に決済情報が変更され、会員側での手続きは不要ということもある。
多機能クレジットカードの解約時にはさらに注意
クレジットカードの中には、複数のポイントが貯まったり、裏面が定期券になっていたり、銀行のキャッシュカードを兼ねていたりと、1枚のカードにいくつもの機能が付いているものがある。
そのためカードを解約・破棄するときには、ここに挙げたこと以外にも注意すべき点が出てくる場合がある。心配なら念のためカード発行会社に解約・破棄時の注意点を確認したほうがいいだろう。
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