自動車サイバーセキュリティに関する意識調査の結果
2024年6月10日、トレンドマイクロの子会社「VicOne(ヴィックワン)」が、自動車サイバーセキュリティに関する意識調査の結果をプレスリリースで発表しました。
次のグラフはその調査結果の1つで、「自動車へのサイバー攻撃を想定したとき、以下のうちどの安全性へのリスクが最も重大だと思うか」との問いに対する回答をまとめたものです(回答選択肢は「わからない」含め4つ)。
「わからない」を除くと、最多の回答が「プライバシー/データの保護の安全性」で、次に多いのが「経済的な損失に対する安全性」。この2つはスマホやパソコンなどのセキュリティでも重視されていますね。
残る1つの「物理的/交通の安全性」は乗り物に特有で、かつ重要度の高い安全要素といえそうです。……が、サイバー攻撃の対象として意識している人は少ない様子。
インターネット接続機能を持つ「コネクテッドカー」が増えれば、車の操縦を乗っ取るサイバー犯罪も発生しそうな気がしますが、筆者の考えすぎでしょうか?
コネクテッドカーにはリスクがあると思いますか?
VicOneの調査結果が示すように、サイバー攻撃による車の乗っ取りや交通事故を懸念している人は少数派なのか。ちょっと気になったので、知恵袋サイトで「コネクテッドカーに危険性やデメリットはあると思いますか?」と質問してみました。
質問へのご回答3つ
「コネクテッドカーって、ネットやテレワークができて冷暖房とステレオ完備の個室でしょ?便利すぎて移動する必要なくなっちゃうんじゃない?(Uさん)」
「インターネットを通じて車がコントロールされたり、解錠とエンジン始動されて盗難されたりしそうですね。スマホ的な機能と、カギや運転に関する機能は分けたほうがいいと思います(Hさん)」
「ハッカーに乗っ取られて交差点の群衆に突っ込んで大惨事に……なんてことが考えられそうですね(Oさん)」
今回いただいた回答は上記の3つだけでした。
車の乗っ取りを懸念する意見は2つと割合的に多く、プライバシー漏洩に関する回答はゼロ。ちょっと意外な結果でしたが、「ハッカーによるコネクテッドカーの乗っ取りはあり得る」と考えている人は少なくないのかもしれません。
……となると気になるのは、この懸念が現実になり得るのかどうか。コネクテッドカーの乗っ取りやサイバーセキュリティについて、少し詳しく調べてみることにしました。