その次にクリケットのユニフォームは真っ白なシャツにズボン、そしてなんと上には白いセーターを着ます。靴も白です。白いということはどういうことかというと、泥や芝生の汁で汚れてしまった場合は一生懸命洗うか捨てるしかないということです。
白いユニフォームの汚れはそう簡単には落ちませんので捨てることも少なくありません。
今は良い洗剤がありますし洗濯機もあるので洗濯は容易ですが、そういったものがなかった時代は使用人がお湯を使って一生懸命洗っていたのです。つまり使用人が雇える人だけやってくださいというスポーツです。
そしてクリケットはゲームの合間に美しい芝生が整ったところにあるクラブハウスで当期の陶器でお茶を飲みサンドイッチやカナッペをつまみます。私立の学校で体育の授業の一環として行うクリケットの場合はこんなに手が込んだことはやりませんが、やはりスナックタイムがあります。
こういうクラブハウスでお茶とサンドイッチをつまみながら社交するのも非常に重要なことなのです。また試合を見に来る人々も男性の場合は夏向けの朝の白っぽいスーツを着用したりカンカン帽をかぶったり女性はドレスを着ておしゃれをしてきます。
現在はだいぶ簡素化されてきており男性はビジネスカジュアル、女性も足元は楽なスニーカーやサンダルということもありますが、それでも彼らの服装は一般庶民ではありません。クリケットを見に行くような人々というのはそれなりの階層だからです。
そして試合の最中は楽器を持ってきて歌ったり踊ったりすることは当然禁止です。禁止されているわけではなくそういう文化がありません。
グラウンドにあるのはクラブハウスと芝生とプレイヤーとボールを投げる目印程度のもので野球のようなスコアボードはありません。大それた仕組みがないのです。
また応援の掛け声も極めて簡素なものです。ヤジはありません。頑張ってなどという非常に前向きな掛け声があるのみです。そもそも見ている人の数が少ないので、声援の声も非常に小さいのです。
そしてクリケットプレイヤーにもプロはいますがその報酬はメジャーリーグベースボールと比較して大変小さなものです。
ただしクリケットをプレイするというのはある意味名誉職的なところがあるので報酬が少ないか多いかで比較するものではありません。そしてその本拠地であるイギリスはクリケットは実はあまり強くなく、植民地であるパキスタンやインドの方がはるかに盛んで強かったりします。
しかしイギリスがこれをよくないとしているわけでもありません。クリケットはあくまで「ゲーム」(遊び)なので、これでよいのです。
イギリスや欧州の庶民が楽しむのはサッカーです。サッカーでは、荒々しくゲームで狡猾なトリックを行うものもいたりと、一応ルールはあってもなんでもありです。人種差別的な発言なども飛び交います。
そしてサッカーでは高い報酬を得るものが賞賛されます。
選手のユニフォームはカラフルで髪型も様々です。観客は庶民であり、試合で大騒ぎするのが定番です。相手チームを揶揄したりする歌が当たり前の試合でもあります。
そして試合となれば近隣の駅や繁華街は泥酔して暴れるファンが溢れることもあります。
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