どんな家族にも、嫌なこと、不幸なことがあったとしても、人は「幸せ」を願うものだと森藤さんは言います。幸せな出来事を思い出せば、心の糧になるのです。

海外ドラマや映画のワンシーンなどでも見られるように、欧米ではビジネスパーソンのデスクに必ず、家族写真が飾ってあります。日本では、デスクに飾る人はまだ少ないものの、経営者や起業する人たちのあいだでは、家族写真を毎年撮影する人も増えつつあると言います。

「どんなにビジネスで成功しても、家族がバラバラでは、本当の『幸せ』という感情を持つことができません。幸せなビジネスパーソンにとって、『家族を大切にしている』『家族を愛している』という謎が『家族写真』なのです」(森藤さん)

カメラマンには特別な技術がある

スマホの普及、インスタなどのSNSの流行で、写真を撮る機会は昔よりも増加しています。しかし、どんなに性能がアップしても写真撮影は簡単ではないと思います。「写真に写った自分がイマイチだ」「緊張して変な顔だ」など、上手に撮れない悩みも少なくありません。

私のまわりには写真を生業にしている人が何名かいます。口を揃えて言うのは「光を味方にすればいい写真が撮れる」ということ。まったく同じ機種で、同じ画素数で、同じ機能のカメラを使って撮っているのに、なぜクオリティに差が生じてしまうのでしょうか。

カメラの機能をすべて知り尽くしているからキレイに撮れるわけではないからです。カメラマンは、光を上手く味方につけていたのです。太陽からキレイな光を選択し、人をキレイにする光を知っているということです。

たとえば、太陽が真上にあるとき撮影には不向きです。太陽が真上にある時間帯(11時から13時ごろ)の直射日光は要注意です。この時間帯に撮影すると、目の下にクマがはいったり、鼻の下やあごに影が発生します。実際よりも老けて見える写真になってしまうリスクがあります。

本書では、日常のなかで無理なく撮る方法、家族写真のアイデア、スマホで撮るコツ、たまった写真の整理術や楽しみ方が紹介されています。あなた好みの方法を見つけましょう。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)