天皇皇后両陛下が国賓訪問のために、昨日の午後、ロンドンにお着きなった。本来なら、東西世界を代表する天皇と国王の出会いであって、素晴らしく華やかな行事になるはずだが、実態は、なんのためにこんな時期なのか首をかしげざるをえない。

英国ご訪問のため東京国際空港をご出発になられた天皇皇后両陛下 令和6年6月22 宮内庁インスタグラムより

日英君主の相互訪問は、1972年に昭和天皇が訪英され、1985年にエリザベス女王が訪日された。

しかし、平成になってからは、両陛下が1998年、2007年、2012年と三回連続訪英されたが、エリザベス女王は平成年間、いちども訪日されなかった。女王はカナダに23回とか英連邦への訪問が多いのは当然だが、アメリカ、フランス、ドイツなどには数回以上、訪問されており、日本がただ一度だけというのは、非常に奇妙なことだった。

もっとも、最晩年の女王は外遊されてなかったから、今上陛下が即位されたあと、英国を訪問するように招待されたのは仕方がないことだった。しかし、女王の死去で適わず、女王の葬儀に両陛下が参列されたのもまあいいとしよう。

しかし、女王が亡くなった以上は、日本から英国への訪問が四回つづいているのだから、英国王が訪日するのが先であって、この訪英はいかにも不自然なことだ。