ドイツの首都ベルリン市のミッテ区には旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」が設置されているが、韓国の聯合ニュースの取材に対し、ミッテ区役所関係者は18日、「少女像の碑文の修正を巡る協議が不調に終わり設置許可を延長できない」との立場を明らかにした。すなわち、「少女像」設置4年目を迎える今年9月に銅像が撤去される可能性が出てきたわけだ。永久設置を要求する韓国側のロビー活動が活発化してきている。
在ベルリンの韓国民間団体「韓国協会」は2020年9月28日、ベルリンの公道に日本軍の慰安婦を象徴した「少女像」を設置した。「韓国協会」のメンバーたちは戦時中の旧日本軍の蛮行を批判し、「女性の権利」を蹂躙したとして世界各地で少女像、慰安婦像を設置してきた反日思想に凝り固まったグループだ。それに対し、日本側は韓国側の主張するような強制的な従軍慰安婦はいなかったこと、日韓両外相(岸田文雄外相と尹炳世韓国外相=いずれも当時)は2015年12月28日、慰安婦問題の解決で合意に達し、両政府による合意事項の履行を前提に、「この問題が最終的、不可逆的に解決することを確認する」と表明。それを受け、慰安婦問題は外交上解決済みだと説明してきた。
ベルリンのミッテ区当局は2020年10月7日、在独日本大使館からの撤去要請を受け、韓国側に同年10月14日までに像の撤去を指示する公文書を送った。理由は、韓国側が少女像にある碑文を区当局側に事前に報告していなかったこと、そのうえ碑文には第2次世界大戦当時、旧日本軍がアジア・太平洋全域で女性たちを性奴隷として強制的に連行していたなどの一方的な歴史観が記されていたことなどを挙げた。ドイツ側は、「わが国に日韓の懸案を持ち込んで公共の安全を脅かすことは許せない」と説明した。