国際的な身分証明プラットフォームを提供するVeriff(本社エストニア)は2024年6月7日、自撮り写真一枚で年齢確認ができるというAI活用ツールのデモ版を発表した。運転免許証などの身分証明書を提示しなくても、年齢確認を要する商品やサービスにユーザーがアクセスすることができる。
この年齢測定ツールは、Veriffの公式サイトからブラウザ版を利用可能だ(18歳以上対象)。
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Image Credits:Veriff
AIと人間の知見を掛け合わせ、誤差は1~3歳
このAI年齢測定ツールは高度なアルゴリズムおよび機械学習技術を拡張したもので、人間の顔の特徴を分析、複数の要素に基づき学習結果としての年齢推測を行う。
Veriffの創設者兼CEOであるKaarel Kotkas氏は、「2018年に初めて年齢推定ツールを開発したときは、私は14歳と判定されてしまったんです」と振り返る。結局はリリースされなかったそのツールと比較すると、今回は正確さがはるかに向上したとのこと。
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Image Credits:Veriff
誤差の範囲は約1〜3歳程度とのことだが、Techable編集部で試したところ撮影場所の明るさによって4歳多かったり10歳若かったりと結果はまちまちだった。
AIによる年齢測定で証明書なしの年齢確認を目指す
ビデオゲームやSNSプラットフォーム、一部マッチングアプリの登録時、酒やたばこの自動販売機、バーやクラブへの入場時など、オンラインでもオフラインでも年齢確認が必要になるケースは多い。企業の多くは可能な限り正確な年齢確認を目指してはいるものの、プライバシーやセキュリティの観点から身分証の提示による年齢の「証明」までは求めていないのが現状だ。
しかし、消費者の自己申告だけでは不正を防止できない。2023年10月にはイギリスで子供のポルノ閲覧防止などを目的とした「 Online Safety Act 2023」法案が通過したが、セキュリティリスクやプライバシー侵害などの問題が指摘されている。
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Image Credits:Veriff
このガイドラインで挙げられた方式は、店頭の端末での身分証明書読み取り、顔写真と個人情報を事前登録する顔認証、マイナンバーカード機能搭載のスマホ使用の3つだが、いずれも身分証に基づいている。これに対して、Veriffの新しい年齢測定ツールは顔さえあれば済む利便性が特徴だ。