“前向き駐車”する主な目的は「近隣住民への配慮」
「前向き駐車」と表示している駐車場によっては、車から出た排気ガスが民家へ流れていることを示すイラストとものに掲示しているものもあります。
「前向き駐車」が指定されている駐車場や駐車枠は、駐車した車のすぐ後ろに民家や集合住宅があることが多く、駐車場と住宅を隔てている塀やフェンスも薄かったり低かったりと、駐車する車と人の生活空間の距離が近いような場合がほとんどです。
エンジンを搭載している車はエンジンが動いている間に排気ガスを出しますが、この排気ガスはマフラーを通して車の後方へと排出されます。排気ガスは人体に有害なほか、あたっている箇所が黒く焦げてしまったり、排気音がうるさいといった問題があります。
そのマフラーが住宅に向いてしまっていると、そこに住む方の健康を損ねてしまったり、住宅を汚してしまったり、排気音で迷惑をかけてしまったりしてしまいます。駐車場の管理者がそれによる近隣トラブルを避けるために、駐車場を利用する車に対してマフラーを住宅側に向けないよう「前向き駐車」を指定しているのです。
つまり、「前向き駐車」は「マフラーを住宅側に向けないように駐車」と解釈してもよいと考えられます。エンジンを搭載しないバッテリーEVなら向きはどちらでもいいように思えますが、すべての人がその車のパワートレインが何であるかわかるわけではありません。マフラーを住宅側に向けていると勘違いされ、トラブルに発展するおそれもあります。駐車する向きが指定されているのなら、素直にその指示に従うほうが、余計なトラブルにつながらずに済むと言えるでしょう。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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