「卵かけご飯が大好き」「釣りが一番楽しい」「売れていない商品にこそ興味がある」。これは筆者の知人(上場企業の経営者などのVIP)に共通する嗜好でもある。
彼らのようなVIPと付き合うには雑談力が役に立つ。とはいっても、お互いの緊張をほぐすアイスブレーク程度で構わない。その訳のとおり「場を温める」ことが目的である。
最初に少し雑談をすることで、よりスムーズに打ち合わせに入ることができる。共通項以外にも、相手の個人的な情報や、趣味嗜好が垣間見える。好きな俳優や異性のタイプ、あるいは食の好み、家族構成や生年月日、子供の学校や受験などの私的情報もある。
覚えておくと、相手との仕事を円滑に進めるうえで潤滑油になりうる情報もある。ただし、そうした個人的な情報は、メモをしてはいけない。何気なく明かした個人的な事柄を書き留められることを、好ましく思わないからである。
地位の高い人は、個人情報の扱いにはナーバスになる。わかりやすく説明すると、個人情報を書き留められるということは、目の前で会話が録音されていることとニュアンスは変わらない。当然いい印象は持たれない。