日本各地のご当地インスタントラーメンをいただき、旅気分を味わおうとスタートしたこの企画。今回は、山形県に並ぶラーメン王国として注目される新潟編。いくつものご当地ラーメンを産んできたこのエリアだけに、名品との出会いが期待できそうだ。

ご当地インスタントラーメン食べ比べ! 第13回は“新潟編”
(画像=さまざまな種類の新潟ご当地ラーメンを
販売する越後屋重兵衛の商品、『BCN+R』より 引用)

しょうがの香りが食欲を刺激するあっさり系の雄

 長岡市で愛され新潟5大ラーメンの一つして数えられるのが、「生姜ラーメン」だ。棒状の乾麺を鍋で茹で、同時にラーメン鉢にお湯で溶いたスープを用意。そのスープに茹で上がった麺を入れると完成する。なかなか強い生姜の香りが鼻をくすぐり、食欲が刺激される。

ご当地インスタントラーメン食べ比べ! 第13回は“新潟編”
(画像=「長岡しょうがらーめん しょうゆ味 2人前」
(替玉1食付き)、『BCN+R』より 引用)

 では、スープからゴクゴクっといただくと、「フンガー!」。爽やかな生姜の風味が突き抜けて、いきなりいい感じ。あっさり醤油が優しくて、飲み物かってぐらいゴクゴク行ける。

ご当地インスタントラーメン食べ比べ! 第13回は“新潟編”
(画像=濁りのない澄み切ったスープが印象的、『BCN+R』より 引用)

 お次はインスタントではちょいと珍しい中太のストレート麺をズルルルっと啜ってみると、「あら、上品でおいしいですこと」。ただ、味がマイルドになりすぎて、醤油スープのパンチが効いていないのが少々寂しい。あれほど強かった生姜の香りも、なじんでしまったのか、いつの間にか消えてしまっていた。

総評
ご当地感★★★★★
汁の個性★★★★☆
麺の個性★★★☆☆
お土産度★★★☆☆
合計15ポイント

 生姜ラーメンのブランド力の高さから、ご当地感は最高点。もちろん、スープの個性も高得点がついた。しかし、お味が優しすぎることからお土産度は伸び悩み、少々、勿体ない結果。惜しい。

ご当地インスタントラーメン食べ比べ! 第13回は“新潟編”
(画像=箸でつかむのが難しいくらいのつるつるストレート麺、『BCN+R』より 引用)

大海原の景観が浮かぶ佐渡島の名物ラーメン

 続いて、新潟5大ラーメンには入っていないが、ご当地ラーメンとして強い人気を誇る佐渡島の「あごだしラーメン」をいただこう。あごだしとは飛び魚の干物を使ったもので、一般的な煮干しよりインパクトのある魚介の風味が楽しめる。作り方は先ほどと同じなので割愛するが、出来上がりの香りは生姜ラーメンとは別角度ながらかなり豊か。漁村でいただいた締めのラーメンのような、磯感をダイレクトに感じる。

ご当地インスタントラーメン食べ比べ! 第13回は“新潟編”
(画像=「佐渡あごだしらーめん 旨しお味 2人前」
(替玉1食付き)、『BCN+R』より 引用)

 ではスープをングングといただいてみると、さっきと同じだけど「フンガー!」。突き抜けるような、あごだしのこうばしい香りに唖然。ベースの塩味との相性も完璧で、「こ、こりゃ美味えー!」。

ご当地インスタントラーメン食べ比べ! 第13回は“新潟編”
(画像=透明度が高い塩スープ
海鮮系の具材が合いそうだ、『BCN+R』より 引用)

 勢いで麺をズルルといただくと、あごたしの香りが弱まることなく、むしろ歯切れのいい麺と絡みながら風味が広がっていく。「飛び魚、最高!」と興奮しているうちに、あっという間に完食してしまうハイクオリティな一杯だった。

総評
ご当地感★★★★☆
汁の個性★★★★★
麺の個性★★★☆☆
お土産度★★★★★
合計18ポイント

 新潟5大ラーメンに入っていないことからご当地感は星四つとなったが、本物のラーメン屋でも食べられないレベルの、なかなか強烈な魚介出汁によって、汁の個性とお土産度は最高得点。結果、なかなかの高ポイントとなった。

ご当地インスタントラーメン食べ比べ! 第13回は“新潟編”
(画像=どれだけでも食べられそうな歯応えあるストレート麺、『BCN+R』より 引用)