黒坂岳央です。
筆者はかつてコスパ中毒者だった。何か商品サービスを買う時はとにかく入念に調べ上げ、スペック比較に始まり、セール情報やポイント還元などを計算して賢く買い物をすることが大好きだった。クレジットカードのマニアになり、「このカードで◯◯円決済したら、無料宿泊特典がつくのでお得!」みたいに考えて、もはやコスパの良い買い物が目的化してしまっていることすらあった。
しかし、今は完全にやめた。コスパは気にしない。旅行の時などはコスパの良いプランには「これだけ安い分、他の利用客が押し寄せて混雑するのでは?」と逆にリスクに感じて、あえて高くてコスパの悪いホテルを予約することもある。
そして気付いた。コスパを気にしない方がむしろ節約になっているということに。
コスパ中毒者になるデメリットコスパ中毒者の良くない点として、「本来は必要のなかった買い物」が増えてしまうことにある。
たとえばAmazonのブラックフライデーセールは大変良く売れるのだが、こうしたセール時にあれもこれもと買ってしまうのだ。身近な例で言えばスーパーのおつとめ品などで、「調理済のお惣菜ならあまり品質の劣化もない」ということでたくさん買い込み、冷凍までしてしまう。
コスパに熱心になると、コスパに対するセンサーが強く反応するようになるので、不要だが安い商品を買わずに見送ることを「機会損失」と感じるようになってしまう。結果、余計な買い物が増える。