北側(裏手)の方に回って中に入ってみることにしましょう。

レクサスが吊り下がってる、レクサス…!

明治時代はガラスの製造技術が未発達で歪んだガラスしか作れませんでしたが、今ではこれがかえってレトロ感を醸し出していてよき。

旧議場は明治38年から昭和44年まで府議会が行われてきました。平成26年から修復作業に入り平成28年よりこのような開設当初の姿に戻して公開されています。上につるされたシャンデリアはなかなか高価なものなのだそうで、レクサスが買えるくらいのお値段なのだとか。レクサスがぶら下がっているのを想像してしまいました。。。

先ほどの正庁もそうなのですが、この議場も催し物などの開催場所として一般に貸し出しが行われているそう。結婚式の前撮りのほか、コスプレーヤーさんの撮影スポットとしても人気なんだそうですよ!

こういう雰囲気とても好き。

最後に中庭に出てみます。旧正庁はロの字型になっていて建物に囲われた中にこのような中庭があります。中庭は桜の木々が植えられておりシーズンには多くの観光客で賑わいます。中央に植えられているのは「祇園しだれ桜」。市内の円山公園のしだれ桜の種から育てた木がここに植えられています。

中庭の西にあるのは容保(かたもり)桜と呼ばれるここにしかない桜。この場所はもとは尊王攘夷派の台頭による治安の悪化から京都を守るために設置した京都守護職の上屋敷があった場所ですが、当時その任に当たっていた会津藩主・松平容保の名をとって容保桜と命名されました。ヤマザクラと大島桜両方の性質を持ち合わせ、大ぶりの花をつけるのが特徴だそうです。

今回、わたしは旅色のメンバーさんに紹介されてここを訪ねましたが、京都にこんな素晴らしい洋館があるとは知りませんでした。

京都府庁旧正庁の近くには英国国教会の流れをくむ聖アグネス聖堂や、

大丸百貨店店主の下村氏の邸宅だった大丸ヴィラ(限られた日のみ公開)もあり、洋館めぐりも楽しいエリアです。

歩けば歩くほど魅力的な場所が発見される京都。ときには上級階級になった気持ちでレトロ感溢れる洋館を訪ね歩くのも楽しいかもしれません。

編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2024年5月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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