<農中は何回救済すりゃいいの?>

 農林中金はリーマンショックの以前にも、運用が問題視されたことがある。1995年の住宅金融専門会社(住専)問題では、農林中金をはじめとする農林系金融機関から5兆円以上の資金が住専に入り、住専がそれにより不動産融資を拡大させ、生じた8兆4000億円に上る不良債権の処理のために6850億円の公的資金が投入された。当時、農林中金の無責任な投資による損失を穴埋めし、さらに農協を保護するために多額の税金が投じられたとの批判がわきあがった。そのため、ネット上では

<農中は何回救済すりゃいいの?>

<住専にリーマンショックで今回と10~15年に1回ペースで兆円規模のやらかしを繰り返してる>

といった声もあがっている。

 農林中金の元職員はいう。

「私が在籍していたのはもう10年以上前だが、辞めた理由は社内の体質の古さに嫌気がさしたのと、農林中金の持つ金融ノウハウが低くて自身の金融のプロとしてのスキルとキャリアが腐ってしまうと危機感を抱いたから。例えば、現在も行われているかは知らないが、当時は部署ごとに社員旅行があって、一般職の女性職員が男性管理職の横にずっとついてお酒をお酌していたりして、誰もそれに疑問を感じている様子がないのを見て『この会社、終わってるな』と思った。その後、他の金融機関に転職したが、農林中金の運用ノウハウの低さが改めて実感できた。メガバンクや大手証券会社、外資系金融と比べれば素人的といわれても仕方ない」

(文=Business Journal編集部)

提供元・Business Journal

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