率直に申し上げてこんな与太話を信じる人はいませんよ。市ヶ谷にはいるかもしれませんが。多少なりとも常識と軍事の知識があれば嘘だとわかります。
いつまでこのような大本営発表で国民を騙すのでしょうか。
防衛省や自衛隊は嘘をつかないと死んでしまう病気の人が多いのでしょうか。
まだ調べさせますといって、後で訂正した方が良かったのではないですか?
こういうことをやっていると大臣以下防衛省や自衛隊は平気で人を騙す組織だと認識されます。それで国民の付託を得られるでしょうか?
実際少し前も南スーダン派遣部隊の日報などない、全部破棄した!と国民を騙そうとして、それがバレて、防衛大臣と陸幕長が枕を揃えて討ち死に、というか詰め腹切らされたこともあったですよね。懲りていないようです。
防衛省が嘘を付く役所だと国民が思うようになれば、何を言っても信用されなくなりますし、自衛官になろうという人間も減ってくるのではないでしょうか。
C‐2のペイロードは防衛省のライフサイクル報告書ではC-1の3倍という記述もありました。つまり24トンです。せいぜい26トンがギリギリでしょう。取材する限り、16式などを搭載する場合はほとんど燃料を搭載できず、離陸してから給油する必要があると聞いています。その場合でもMCVの燃料や弾薬などは降ろさないといけない。であれば戦闘重量26トンでは搭載できない。
実際にMCVにしろ、19式にしろ、C-2に搭載するために本来必要な能力を削ってまで軽量化しています。MCVでいえば防御力を犠牲にしているでしょう。携行弾数も少ないはずです。19式は自衛用の12.7ミリ機銃も搭載しておらず、キャビンは3名乗りの非装甲キャビンで、後の2名は幌張りの中央の座席でエアコンもありません。そして軽量化のためにNBCシステムも省かれています。携行弾数も他国の同様の自走砲よりも少ない半分から三分の一程度です。現在の戦場での生存性は極めて低いでしょう。
ヘビー級のボクサーが、ウエルター級あたりまで減量するようなものです。
Some unique design decisions have been made… pic.twitter.com/N29Kk3cTL4
— SomePLAOSINT (@someplaosint) October 3, 2023
C-2のペイロードが36トンもあればそんな無理な軽量化をする必要はなかったでしょう。
そもそも22機しかないC-2で重装備の車輌2種を運ぶのはファンタジーです。そんなものよりも弾薬や食料、燃料などで空自の輸送機は手一杯です。
ドイツのプーマICVもA400Mに搭載する前提で無理な軽量化をしました。このため性能に問題があり、ラインメタル社がその後開発したリンクスはA400Mに搭載しないプーマといえるより思い車輌でした。
ファンタジーに併せて装備を開発するのは無意味です。税金の無駄です。
エアコン付けたMCVがC-2で空輸できないことを認めれば陸自の装備についても、より現実的な舵が切れるでしょうし、空自の今後の輸送機のポートフォリポにも大きな変化がでてくるのではないでしょうか。
ですが大本営発表を続けて納税者を騙しているようでは、そのような建設的な議論は起こりません。国民を騙すのは組織防衛でしょうが、それは国防の敵です。
【本日の市ヶ谷の噂】 防衛医科大では、専門の論文ゼロ、発表ゼロの教授を「非常に立派で教授として適任」と教授資格審査委員全員が合意した。現在、防衛医大空自3バカと言われる3人すなわち福島功二学校長(元空将、元自衛隊中央病院長)は自衛隊中央病院長時代は眼科が5人退職。桑田成雄副校長(空将)は空幕首席衛生官時代に木村幹彦の教授推薦状を書き、悪業の褒美として空将に昇任。木村幹彦1等空佐は専門の論文ゼロ、発表ゼロの教授。基地の所属では仕事のできず、頭が固い頑固な医官として定評、空自の高官から「基地に出すな、防衛医大で飼ってろ。」と言われた結果が今回の教授人事、との噂。
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Japan In Depthに以下の記事を寄稿しました。
陸自装甲車両調達の最新情報 24年度防衛予算
月刊軍事研究4月号に陸自の18式防弾ベストに関する記事を寄稿しました。
軍事研究 2024年 04月号 [雑誌]
Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
次期装輪装甲車、AMV採用を検証する その2 AMVのライセンス生産によって日本の装甲車事業は壊滅する 次期装輪装甲車、AMV採用を検証する その1 駿馬を駄馬に落とす陸自のAMV採用編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2024年5月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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