若者の脳にはない特徴を持つスーパーエイジャー
さらに講演では「スーパーエイジャー(superagers)」についても触れている。スーパーエイジャーとは実年齢よりはるかに若い人々と同程度の記憶力や認知機能を持つ80歳以上の高齢者のことを指す。
米ノースウェスタン大学の認知神経学の研究者であるEmily Rogalski氏による調査によると、スーパーエイジャーの脳は80代の人々より50〜60歳代の人々の脳と物理的によく似ていたのだという。
また、彼らの脳は意思決定や感情や衝動の制御といったことに関わる脳の領域が発達していたという。これは同世代や健康な若者の脳には見られない特徴だったという。スーパーエイジャーの社交性と脳の健康の関係を解き明かすことが、次の研究テーマの一つであるそうだ。
母の言いつけを守る
また、高齢者が記憶や認知機能を改善させるためのゲームも登場した。米カリフォルニア大学の神経学や生理学の教授であるAdam Gazzaley氏らが開発したこのゲームでは、70〜90歳の健常者がマルチタスク機能を向上させたという。
Kawas氏は過去数十年間にわたる調査で、痴呆症を発症する危険性はわずかだが低下していると述べている。これは生活の改善(より良い食事や運動、ストレスを最小に抑えることなど)の成果だという。そして、少なくとも8時間の睡眠をとっている人はそうでない人に比べて認知機能が高いと示されたことも付け加えた。
「あなたのお母さんの言った通りにやってください」とKawas氏は長生きのアドバイスをした。
健康に長生きをしたいなら毎日適度に飲酒をしつつ、母の言いつけを守って規則正しく生活するのが良いらしい。子供時代に難しかったことが大人になった後なら簡単かといえば、まったくそうとも限らない。健康な長寿への道は実に険しい。
参考:「Independent」、「The 90+ Study」、「AAAS」、ほか
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提供元・TOCANA
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