運動ではなく、飲酒こそが長寿の秘訣……? 数年前、そんな驚きの説が世界を駆け巡った。
米カリフォルニア大学の神経科の医師・Claudia Kawas氏は、”長寿”をテーマに調査研究を行っており、2003年より高齢者を対象とした「The 90+ Study」というプログラムを進めている。そして2018年、全米科学振興協会の年次総会で、適度にお酒を飲む習慣がある人々は、そうでない人に比べて早死にするリスクが18%も低いことが判明したと発表した。
さらに、一日8時間以上の睡眠をとっている人々は認知機能が高い傾向にあるとのことで、Kawas氏は「健康に長生きしたいのであれば、幼い頃のお母さんの言いつけを守って、規則正しく生活することが何よりも大事」とアドバイスをしている。
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※ こちらの記事は2018年2月21日の記事を再掲しています。
米国の医師が90歳以上の高齢者を調査したところ、健康に長生きするための鍵が見つかった。それは「飲酒」。90歳を超えると毎晩の1~2杯のアルコールこそ長寿の秘訣であり、それは運動よりも効果的だというのだ。英「Independent」が今月19日付で伝えている。
長生きの秘訣は酒!
ヨガ、温泉での療養、健康的な食事など長生きの秘訣とされるものは数多い。しかし、その効果のほどは不明な点も多く、長寿の秘密と銘打たれたさまざまな食品や健康法が日々現れては消えていく。だが今回、実際の高齢者の調査で長生きの秘密を探る鍵が見つかった。しかも、それが運動ではなく、飲酒だったというのだから驚きである。
米カリフォルニア大学の神経科の医師であるClaudia Kawas氏は「The 90+ Study」という高齢者の調査研究プログラムを2003年から進めている。このプロジェクトには実に1600人以上の高齢者が参加し、定期的な追跡調査を通して長寿について研究を行っている。
Kawas氏は今週、テキサス州で行われた全米科学振興協会(AAAS)の年次総会で講演し、毎日の習慣と長寿についてのさまざまな分析結果や研究の見通しを発表した。それによると、一日1~2杯のビールやワインを飲んでいた人は早死にするリスクが18%も低いのだという。また、肥満ではないがやや太り気味の人も3%低かったそうだ。
もちろん、運動も早死にのリスクを下げていた。毎日15~45分の運動することで、早死リスクは11%下がるという。また興味深いことに、一日2時間程度、趣味に費やす習慣を持っている人は21%も低下するという。
また、健康に長生きすることに関わる遺伝子がある可能性も示された。一部の人にとって、長寿の秘密は遺伝的なものなのだ。