理由は世の中のルール、常識、道徳といった見える枠組みや見えない枠組みが明白となり、その情報がSNSでシェアされるため、人々は破天荒な行動をしにくくなったし、受け入れ側も「よし、お前、来い!」という時代ではなくなってしまったのです。
グレートギャツビーカーブは国ごとの区分ですが、個人ベースでこのグラフを作った場合、三國氏は間違いなく右下にプロットされます。ですが、氏は御年69歳で、その時代だったから許された部分はあります。
ある方が私に15年ぶりぐらいに電話をかけてきました。何かと思えば自分の子供がフィギュアスケートをやっているが、思いのほか成績が良く、本人もやる気を出してくれたのだが、金が続かないので貸してくれないかというものでした。
私の周りにフィギュアスケートをやった子女をもつ方が複数いるので聞いてみたところ、「あれは金食い虫」と。中には金の切れ目が縁の切れ目で離婚した方もいます。ましてや日本代表になるぐらいならばお金を湯水のごとく使わないとだめだということです。それは家庭にそれなりの余裕がなければその世界には行きにくいとも言えます。
このグレートギャツビーカーブが当地の国営放送の番組でてきました。確か若者の労働意欲の報道だったと思いますが、その中で不動産価格が上がり過ぎて一般の人には手が届かず、家が買えないためライフスタイルへの失望感が重いと報じていました。
なるほど、我々の世代なら会社に入り、それなりにまじめに勤めればローンは長めでもそれなりに自分たちの城をゲットすることが出来ました。今、北米はその夢は遠いのです。そして東京など日本の一部のエリアでもその夢は遠ざかっていきます。
貧富の差は何処から出るのでしょうか?これだけでも相当量書かねばならないので思いつくことを2つだけ。1つは貯める余裕がある収入があるか? もう一つは貯める、ないし増やす行為をしているのか?であります。
日本の一般にお勤めの方でも20代後半でマンションを買う方もいれば40代になっても「金がない」と呟く人もいます。収入にさほどの差があるとは思えず、消費のコントロールでその差がつくのだろうと思います。私が見る貧富とは家庭環境もありますが、まずは自分が賢くなること、それとお金に対する理解力を深めること、この2点だけでも強化すればずいぶん、貧富の差は縮まると思っています。
海外ならともかく、日本において貧富の差が宿命的であるとは思えず、それは親の浪費癖を見てそだったといった後天的理由だろうと感じています。そして決して勘違いしてほしくないのは目的をもってお金は貯めるものだという点です。やみくもに消費できないほどお金を持っていてもしょうがないと私は思っています。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年4月1日の記事より転載させていただきました。
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