女性従業員も増加中? すき家の「絶対王者」の座は安泰か

 すき家では客だけでなく従業員にも女性が増えつつあるといわれる。

「正確なデータがないのであくまでも印象の話になってしまいますが、牛丼チェーン従業員の大半を占めるアルバイトの目線で見たときに、すき家は選ばれやすく、相対的に女性従業員の比率も多くなっている、ということはいえるかもしれません。というのも、吉野家は男性客がメインだったりと、職場環境的に少々女性が選びづらい部分があります。松屋に関しては、メニューに焼き物系の定食が多く、調理に手間がかかる部分がネックとなっている印象。対するすき家は全店舗が禁煙で、客層もフラット。加えて調理もメニューは豊富ですが、基本的には丼メニューが中心なのでオペレーションがシンプルなのです」(同)

 では、牛丼チェーン各社は今後どんな経営戦略を打ち出してくるのか。

「すき家はやはり、これまで築き上げてきた『男性以外にもリーチできるフラットな客層の牛丼チェーン』というのが最大のストロングポイントなので、今後もその路線をメインに据えた戦略を打ってくるでしょうね。また、すき家は母体となるゼンショーHDがファミレスや回転寿司などさまざまなチェーンを運営しているので、そこから入ってくる市場動向を正確に掴めているのも他のチェーンと一線を画す部分です。

 対する吉野家ですが、すき家がチャレンジングな方向で伸びてきたことで、逆に『硬派なメニュー作りと男性客をメインに据える』という、古風な方向性しか取れなくなってきているところが苦しいですね。松屋はどちらでもない位置にいますが、どうしてもやることが中途半端な印象になってしまうのが悩みどころではないでしょうか」(同)

 奇をてらうだけでなく、しっかりと時流を捉えたチャレンジングな姿勢が、すき家の真の強みといえるだろう。

(文=A4studio、協力=重盛高雄/フードアナリスト)

提供元・Business Journal

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