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「残クレ」で購入、修復歴がつくと…

「残クレ」で購入、修復歴がつくと…

「保険に入っているから安心」とは言い切れない!?思わぬ自己負担金や追加支払いが生じることも…自動車任意保険の落とし穴
(画像=©thebigland45/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)

近年では車の購入方法として、「残価設定ローン」を選択する人が増えています。これは「将来の査定額をあらかじめ設定し、その額を引いた価格に対してローンを組む方法」であり、月々のローン負担を抑えつつ車に乗れるプランとして普及しています。

たとえば300万円の車に対し、5年後に40%の残価率が設定されている場合には、5年後の売却額120万円を引いた180万円分を5年間で支払っていくことになります。ここで注意しなければならないのは、5年後には「車をディーラーに返却するか」「ディーラーで下取りに出して買い替えるか」「120万円で買い取るか」のいずれかを選択しなければならない点です。

ここで返却や下取りを選んだ場合、車両に目立った損傷や故障がなければ問題はありません。しかし修復歴が生じた場合などは、それによる価値の損失分を追加で支払ったり、下取り価格が下がったりといったデメリットが生じます。

「職場の同僚が新車を購入して1年後、かなり大きな追突事故に遭いました。修理代は相手の保険会社から全額支払われたというので、まぁ不幸中の幸いだなと思ったのですが、なんでも同僚の車は残価設定ローンで購入したものらしいんですよ。

それで、事故でフレームまで損傷してしまっているので、修復歴がついた分のちのち残価を追加で支払わなければならないと。もちろん評価損の分も相手の保険会社に請求したらしいのですが、認められたのは修理代の15%程度で、実際の損失分にはまったく足りないだろうと頭を抱えていました」(50代男性)

事故のダメージにより自車両に修復歴が生じた場合には、修理代のほか修復歴が生じたことによる「評価損」についても損害賠償として請求することができます。しかし実際に認められる額は状況によってさまざまであり、「実際の査定額のマイナス分を埋め合わせるには足りない」というケースも多いようです。

このように、「修復歴が残るような事故では保険に入っていても損をするケースがある」というのは、残価設定ローン以外の場合にも当てはまります。ただし、残価設定ローンの場合には「数年後に追加の支払いが生じる可能性」が高まることから、精神的なダメージは大きくなりやすいのかもしれません。

任意保険のプランは多岐にわたり、補償内容にも複雑なものが多く、なかなか適切なプランを選ぶことは難しいかもしれません。しかし、ちょっとした内容の差で補償されるケースが大きく異なることも考えられますので、「どんなときに、どんな補償が受けられるか」は入念に検討しておきたいところです。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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