■「燃える土」として天智天皇に献上された
一方、天然のアスファルトも存在する。『日本書紀』の中に天智天皇の即位式に「燃える土」が献上されたという記録があるそうだが、これは恐らく天然アスファルトのことだろうと考えられている。
日本では秋田県潟上市にある豊川油田が非常に貴重な天然アスファルトの産地であった。アスファルトは1923年まで生産されていたという。その後2001年までは原油の生産を行っており、現在はガス田として天然ガスが生産されている。
この豊川油田のアスファルトは縄文時代早期から土器や矢じりの接着剤として利用されていたという。豊川産の天然アスファルトを使用した道具は東北各地から出土しているそうだ。