■計画的な連続毒殺事件

 これを皮切りに、彼女の周囲で不審な死が続くことになる。

 ジェニングスの母親であるリリアン・ブラードが中毒の症状を示し、いったんは回復したのだが、1974年に2度目の発作により死亡したのだ。

 1976年からバーフィールドは高齢者介護の仕事に就いたのだが、彼女が最初に世話をした夫婦、モンゴメリーとドリー・エドワーズは彼女が介護を担当して数カ月で亡くなった。

 その後、バーフィールドは被害者のドリー・エドワーズの親戚であるスチュアート・テイラーと付き合い始め、彼が飲むビールにヒ素ベースの殺鼠剤を混入して毒殺した。

 彼女は麻薬を買う金を得るために彼から盗みを働いたり、小切手を不当に使ったりしていたが、彼の死後、息子のロニー・バークに「私は彼を(殺すつもりではなく)病気にするつもりだった」と語っている。

 母親の身の回りで起きている不審死についての真実を知った息子のバークは悩んだ末に警察に通報した。バーフィールドはテイラー殺害の容疑で逮捕された。彼女は有罪判決を受けた後に、ほかの5件の犯行を自白したのだった。

子宮筋腫の治療により“鎮痛剤中毒”になった後、連続殺人犯となったアメリカの「死刑囚のおばちゃん」
(画像=「Daily Star」の記事より,『TOCANA』より 引用)

 こうしてバーフィールドは1976年に死刑が復活したアメリカではじめての女性死刑囚となり、ノースカロライナ州では唯一の女性死刑囚となり、薬物注射による死刑が執行された最初の女性死刑囚となった。

 最後の食事としてチーズスナック菓子とコカ・コーラを選んで口にした後、バーフィールドは次のような最終声明を発表した。

「家族全員がつながっていて、誰もが多くの痛みを経験していることを知っています。そして申し訳なく思っています。そして、この6年間私をサポートしてくれたすべての人に感謝したいと思います」

 普通の“おばちゃん”の見た目とこれらの計画的な連続殺人との間のギャップには驚かされるが、それだけに薬物の影響が大きかったということにもなるだろう。一部からは精神疾患の可能性も指摘されたのだが、いずれも毒物による計画的な犯行であっただけにあまり説得力を持たなかったようだ。父親からの虐待の影響もありそうだが、かといって無関係の他者の命を奪っていいわけがない。その意味ではバーフィールドはあまりにも残念で哀しいシリアルキラーである。

参考:「Daily Star」、「Wikipedia」ほか

文=仲田しんじ

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提供元・TOCANA

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