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末期に「ビーグル」を追加した遅咲きの2代目(1987年)

末期に「ビーグル」を追加した遅咲きの2代目(1987年)

なんとなく覇気に欠けた、シビックプロの乗用ワゴン版的なポジション

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(画像=4代目「グランドシビック」と同時にモデルチェンジした2代目シビックシャトルは、よりステーションワゴン的になった,『MOBY』より 引用)

1987年には4代目シビック、「グランドシビック」へのモデルチェンジで、シビックシャトルも2代目となり、「ユーティリティにあふれたリッチなセダン感覚」と宣伝ではセダンという言葉は使ったものの、広いスペースを提供するクルマという位置付けでした。

「いわば、フリースタイル・ステーション」としていましたが、こういうユーザーに丸投げして使い方はご自由に、というクルマは案外ウケないもので、何かメーカーから「このクルマをこう使うとカーライフが豊かになりますよ!」という提案が欲しいところです。

そうした姿勢の変化から、ホンダも商用バンのシビックプロ(こちらもモデルチェンジしていた)がメインで、シビックシャトルはその乗用ワゴン仕様という、当時としては当たり前の割り切りをしていたのかもしれません。

実際、シビック同様のモデルチェンジをしていたのはこの代まで、次の5代目「スポーツシビック」でも、6代目「ミラクルシビック」でも、シビックシャトルだけはモデルチェンジせずに継続販売されていました…つまり「そうするほど売れなかった」わけです。

RVブームに乗れないホンダ、シビックシャトルの出番はまだか?!

1990年代RVブームにコマ不足だった中、「ビーグル」で遅咲きの花を咲かせた~ホンダ シビックシャトル【推し車】
(画像=カッコよくはなったし前後ダブルウィッシュボーンサスだし、B16Aを積んで「スポーツワゴン」で売ったら面白そうだったが,『MOBY』より 引用)

しかし1990年代に入る頃には、クロカン4WDやステーションワゴン、ミニバンといった「RVブーム」が本格化しますが、ホンダにその種のクルマはあまりありません。

アメリカからアコードワゴンの輸入を開始(1991年)、アメリカからジープ・チェロキーの輸入販売や、ローバー、スバルからクロカンのOEM供給を受けてしのごうとしますが、元からあるシビックシャトルはなぜかそのまま。

初代オデッセイ(1994年)ですら、「ホンダがそんなカッコ悪いクルマを作れるか!」と反対があったくらいですから、シビックシャトルをRV化したり、モデルチェンジしたいと言っても、社内事情がそれを許さなかったのでしょうか?

しかし、10月にオデッセイのデビューを控えた1994年7月、ついにシビックシャトルのRV仕様「ビーグル」が発売されたのです。

ついに現れた「ビーグル」、ホンダ製クロスオーバーSUVの元祖!

1990年代RVブームにコマ不足だった中、「ビーグル」で遅咲きの花を咲かせた~ホンダ シビックシャトル【推し車】
(画像=1987年デビューから7年目の1994年、「RV風のお買い得車」として追加されたビーグルだが、ユーザーが待っていたのはまさにこういうクルマ…もっとクロカン風のデザインに大径タイヤを履かせてリフトアップすれば、まんま初代CR-Vだ!,『MOBY』より 引用)

フルタイム4WD車をベースに、アルミ製のバンパーガード(大型フォグライト付き)やアンダーガード、前後マッドガード、現在で言えば「クロスオーバー風」のツートンカラーで着飾った「ビーグル」は、「ようやくホンダからRVが!」とばかりにスマッシュヒット!

そんなに売れるなら、早くこうしておけば…というのは後知恵ですが、ともあれホンダもシビックシャトル ビークルの人気でだいぶ考えを改めたようで、その後はシビックをベースにRVの新型車を開発するようになりました。

一応、シビックシャトルの後継はステーションワゴンのオルティア(1996年)と、シビックプロ後継のライトバン仕様パートナー(同)ということになりますが、RVとしての本命である「ビーグル」の後継は、初代CR-V(1995年)だったかもしれません。

オルティア/パートナーが発売される1996年まで9年も作られた2代目シビックシャトルですが、「ビーグル」が発売されてからの2年がもっとも輝いていた時期という、かなり遅咲きのクルマでした。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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