人間性ではなく行動を批判せよ

また、批判する時は相手の性格や生まれなど、人間性に言及するべきではなく、あくまでその人物の行動についてなされるべきだ。

政治家やインフルエンサーは批判の槍玉に挙げることが多いが、「あの人は性格が悪い」といった人間性への批判を見ることがある。これは良くない。なぜなら世の中、いいも悪いも表裏一体であり、ある人たちにとっても「良い」は別の人にとっての「悪い」にもなり得るためだ。

批判している人たちも完璧な人間性の持ち主ではないのだから、「他人の人間性を批判するようなあなたの人間性こそダメでしょ」という強烈なブーメランが成立するので、人間性への攻撃は稚拙でまっとうな議論にならない。下手をすると相手から強烈な恨みを買うこともある。

だが、行動の批判は話が別だ。たとえばビジネスマンが不誠実な行為で批判を浴びたり、政治家が自己利益を優先して公共を優先しなかったという行為は批判されても仕方がない。また、批判される側も「こういった行為は糾弾されるのだな」という次善につながるので、言い方は考える必要はあるが真っ当な批判は建設的になる。間違った行動が理由での批判は自分にも責任があるので、恨みを買うことも少ないだろう。

やりすぎない

そして最後に批判をしすぎないことだ。

どうしても相手に一言ハッキリ言いたい!と思う瞬間が誰にでもあるだろう。そんな時はしつこく攻撃しすぎないことが重要だ。一発だけなら我慢して苦言を聞いてくれた相手もしつこく攻撃を続けると、プチッと堪忍袋の緒が切れることがある。

特に社会的に成功したビジネスマンは合理的に思考するので、一発だけなら耐えてもしつこくすると「この問題はバシッと根本解決した方が見せしめ効果も期待できるな」と思わせてしまう。そうなれば、訴訟リスクが浮上する。実際に一罰百戒でそうしているインフルエンサーもいる。

批判をストレス解消にしてはいけない。相手も自分と同じ、感情を持った人間であり、一定のリスペクトを払うことを忘れるべきではないのだ。

人生、誰からも嫌われていない人は誰一人いない。好感度が高い芸能人でも「あざとい」などと言われて一部から確実に嫌われる(殆どの場合、ただの嫉妬なわけだが)。だが、嫌われてもいいが恨まれてはいけない。多方面から恨みを買い続けて、それでも尚、一生何もなく生きていけるほど世の中は甘くないと思うのだ。

 

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