公用文やフォーマルな場では「箇所」を用いる
公用文など多くの公の場では、「個所」が用いられることはありません。
「箇所」を使用します。
常用漢字表に載っているのは「箇所」
1981(昭和21)年に内閣告示された当用漢字表は、1981(昭和56)年の常用漢字表、さらに2010(平成22)年に告示された現在の常用漢字表に引き継がれました。
当用漢字表そして常用漢字表含めた「箇」には、「カ」という読み方が振られていましたが、「個」に「カ」という読みが振られたことはありません。
そのため、法令など公用文では「箇所」が用いられます。
「個所」という表記が存在する理由
一部メディアでは、「個」に「カ」という独自の読みがあるという解釈を行い「個所」という表記がされてきました。
テレビ放送や新聞といったメディア媒体は多くの人がチェックしているものですから、世間一般層も当然それに影響されて「個所」という表現が使用されるようになりました。
そのため、「個所」という表現は広まって現在に至るのです。
メディアによっては、現在も「個所」を「かしょ」と読ませていることがあります。