タッチスクリーンは、今や私たちの日常生活に欠かせない技術です。
私たちはスマホやタブレット機器という「道具」を使用して、家族と通話したり、特売品を購入したり、ゲームをして楽しんだりしています。
では、簡単な道具を使うことができる動物たちに、人間にとって最新の道具である「タブレット機器」を与えると、同じように使いこなすことができるのでしょうか。
アメリカのノースイースタン大学(Northeastern University)に所属するレベッカ・クラインバーガー氏ら研究チームは、動物向けのタッチスクリーン技術を研究するため、斬新な実験を行いました。
複数のオウムにタブレット機器を与えて、タッチスクリーンを用いたゲームを行わせたのです。
この実験では、オウムたちがタブレット機器のゲームを好むことや、タッチスクリーンを扱う際の課題などを知ることができたという。
研究の詳細は、2024年3月20日付のノースイースタン大学のデジタルリポジトリサービスにて発表されています。
「オウム用のタッチスクリーン技術を設計する」というアイデア
オウムは知能と社会性の高い鳥類です。
そして2023年に行われた研究では、遠く離れた仲間とタブレット機器を用いたビデオ通話を楽しむことができると分かりました。
かごの中の孤独なオウムがビデオチャットで元気になれると判明!
この研究に参加したレベッカ・クラインバーガー氏は、今年、タブレット機器を用いた新たな実験を行うことにしました。
人間がビデオ通話と同じくらい高い頻度で、もしくはそれ以上の頻度で行っている「ゲーム」にチャレンジさせてみたのです。
私たちがついつい夢中になってしまうスマホ(タブレット)ゲームは、タッチスクリーン技術を上手く活用しており、スクリーンをタップするという直感的な操作と画面の反応で快感が得られるようになっています。
同じような直感的な操作と快楽を、オウムも楽しむことができるかもしれません。
研究チームは、オウムにタブレット機器を使ったゲームを行わせてその様子を観察することで、オウム用のタッチスクリーン技術の枠組みを確立させたいと考えています。